栗収穫ロボット開発プロジェクト

プロジェクト期間 令和4年度~令和6年度

リーダー:AP-Gr 教授 湯治準一郎
メンバー:
MI-Gr 教授 田中裕一、准教授 山下徹
技術・教育支援センター 宮嶋久幸、桐谷能生

プロジェクト概要

栗の収穫・運搬作業は機械化が進んでいないのが現状です。栗園の維持には労働時間の大幅削減や軽労化が必須です。そこで,栗園における収穫・運搬・集荷作業の無人化・軽労化並びに農業機械の電気化の推進を目的とした自律型栗収穫ロボットを開発しています。

本プロジェクトは、農林水産省「戦略的スマート農業技術等の開発・改良(課題番号:SA1-107C1、課題名:栗園における労働軽減のための収穫・運搬ロボットの開発)」(事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター)の支援により,令和4年度~令和6年度の3年間で実施します。

共同研究機関(栗の収穫・運搬ロボットの開発コンソーシアム)

熊本県立大学(代表)、熊本高等専門学校、㈱末松電子製作所、(公財)地方経済総合研究所

今度の目標・活動計画

令和4年度に開発したイガ付き栗とイガ無栗の両方を回収できる収穫機構部を有する栗収穫ロボット(収穫部、荷台部、制御部から構成)の栗園での実証試験を行い、ARマーカを栗の木に取り付けて自律走行を行う制御システムを開発中です。これをロボットに搭載することで自動走行実験も行います。

  • 栗収穫ロボットの収穫部、荷台部、制御部の設計・製作
  • 各部試作機による動作実験および課題抽出
    • 図1 自動クリ収集のイメージ

令和4年度の活動報告

本研究プロジェクトでは、栗収穫機構部、収穫した栗を運搬する荷台部(電動搬送車)、制御部(自動走行制御)に分けて取り組みます。令和4年度はイガ付き栗とイガ無栗の両方を回収できる機構を考案し、特許を取得しました(特許番号:第7296072号,登録日:令和5年6月14日)。栗収穫部を牽引する荷台部は、市販の電動搬送車を参考としながら実際の圃場に適した構造、大きさのものを設計・試作しています。制御部は、ARマーカを目印として用いることで栗の木を順番に巡るプログラムを開発しました。

主な活動実績

  1. 設計検討会8/10(水)、中間検討会11/10(木):山江村農村環境改善センター
  2. 収穫方法の現地調査:茨城県笠間市8/25(木)、9/26(月)、愛媛県伊予市9/29(木)、山江村9/15(木)
  3. 栗ロボ試作機のデモ・意見聴取:島原農業高校8/22(月)、9/1(木)、やまえ産業振興まつり11/20(日)、JA鹿本菊鹿支所12/16(金)、JA玉名12/21(水)
  4. 各部試作機による動作実験および課題抽出
  5. 特許出願2/3(金)
    出願番号:特願2023-015375
    名称:栗の収穫機
    出願人:独立行政法人国立高等専門学校機構、公立大学法人熊本県立大学、株式会社末松電子製作所

詳細は「栗の収穫ロボットの開発 https://kuri-robo.com/」をご覧ください。