日本鋼橋模型製作コンペティションJapan Steel Bridge Competition 2023(JSBC2023)は、全国の大学・高専に所属している学生が鋼材を用いた橋梁を設計・製作し、そのデザインや構造性能を競う大会です。今回は室蘭工業大学(北海道室蘭市)で開催されました。この大会には建築社会デザイン工学科の5年生の5名が参加しました。京都大学、名古屋工業大学、九州大学をはじめ、16校18チームの大学・高専が出場し、高専からの出場は熊本高専の1校のみでした。
今回は岩坪研究室に所属している女子学生のみでチームを構成し、ルールブックの公開後、設計を始めました。技術・教育支援センターの技術支援を受けながら、3D CADソフトである「Solid Works」を用いて設計をしました。今回は熊本のシンボルである阿蘇山をモチーフにしたデザインを採用して「MAS-Bridge(Mt. ASO Bridge)」を製作しました。今回のレギュレーションは斜橋の設定で錘(120kgと80kg)の偏載荷時に10mmのたわみを発生させる難しいルールでした。また、運搬による部材の損傷もありましたが、現地で対応できました。
競技部門として、速やかに架設する架設部門、投票とプレゼンによる美観部門、橋梁の重量とたわみ量で競う構造部門の3部門で競技し、この3部門の総合で最終順位を決定します。架設競技は20分58秒(全体で7位)と練習通りのタイムで架設でき、美観部門も全体で7位となりました。構造部門では11.03mmのたわみで予定よりも若干大きめでしたが、全体で2位の順位につけ、総合成績では3位となりました。この大会を通じて、3D CADによる設計やチームワークの他、鋼材の接合や溶接、構造耐力などの実践的な経験が出来ました。
大会受賞歴(JSBC2013大会から参加)
JSBC2013 第4回大会 構造部門1位 総合部門2位
JSBC2017 第8回大会 SGST特別賞
JSBC2018 第9回大会 架設部門3位 構造部門1位 美観部門1位 総合部門1位
JSBC2019 第10回大会 審査員特別賞
JSBC2022 第13回大会 特別賞
JSBC2023 第14回大会 構造部門2位 総合部門3位
部材の製作
溶接
仮組調整
塗装
会場への入場
架設競技の開始前
架設競技
架設完成
プレゼン発表
荷重の載荷
載荷終了
表彰式