令和7年9月6日(土)、桜十字ホールやつしろにて、市民講座「未来をひらく火薬の科学 ~やつしろの花火から宇宙探査まで」を開催しました。本講座は小学生以上を対象とし、地域の子どもたちや市民の方など、約200名にご参加いただきました。
今回の講座では、火薬や爆発の科学をテーマに、本校の機械知能システム工学分野 井山裕文教授、戸田建設株式会社 土木技術部発破技術顧問 村田健司氏、株式会社三遠煙火 専務 小口雅央氏による講演を行いました。
始めに、本校の井山教授が「花火は燃焼? 爆発?」をテーマに、燃焼と爆発の違いや火薬の応用について、身近な例を交えた講演を行いました。火薬の応用については、自動車のエアバッグといった身近な技術から、水中衝撃波や爆発圧着法などの専門的な内容まで、幅広く紹介しました。
次に戸田建設株式会社の村田健司氏より「花火と宇宙探査『はやぶさ2』」をテーマに、ご講演いただきました。宇宙探査機「はやぶさ2」のミッションである人工クレーター生成やサンプル採取といった高度な技術の紹介を通じて、宇宙や生命の起源に迫る科学の最前線に触れることができました。
最後に株式会社三遠煙火の小口雅央氏より「やつしろの花火を100倍楽しむ方法」をテーマに、花火玉の内部構造や炎色反応による色の違いなどについてご講演いただきました。日本の花火と音楽が連動したミュージックスターマインの演出についても取り上げられ、日本の花火文化の奥深さを学ぶことができました。
参加者からは「なかなか見る事知る事のなかった貴重な話を子どもたちと学ぶ事ができて良かったです。」「花火や宇宙についてもっと調べたくなった」といった声が寄せられ、科学への関心を高める機会となったようです。身近な花火から宇宙探査まで幅広いテーマを通じて、科学技術の魅力と可能性を感じられる講座となりました。