令和元年9月1日から7日までの7日間の日程で、シンガポールテマセクポリテクニックで学ぶ学生9名と引率教員1名の計10名を、さくらサイエンスプランの支援により招へいしました。
「最先端情報科学技術に触れる日星学生交流プログラム」をテーマとして、熊本高専や九州大学での先端研究に触れ、トヨタ自動車九州の自動車生産工場見学を実施しました。また期間中は熊本高専学生との技術交流も行いました。7日間のプログラムの活動の様子は以下のとおりです。
【Day1】9月1日(日)
テマセクポリテクニック(以下「テマセク」)の学生と引率教員が福岡国際空港へ到着しました。到着後、熊本へ移動する前に福岡県太宰府市にある太宰府天満宮を参拝し、境内を案内しながら日本文化や歴史にも触れてもらい、学業の神様として全国的にも有名な天満宮でプログラムの成功を願いました。
【Day2】9月2日(月)
熊本高専での活動を開始しました。午前中は、アイスブレイクや互いの文化紹介の時間を持ちました。午後は、本校の研究や学生活動を知ってもらうため、研究室・研究設備訪問、部活動体験を実施しました。研究施設訪問では、音響研究関連の設備として無響室や自律自動車運転技術研究を行うビークルラボ、バーチャルリアリティを研究するヒューマン研究室など本校の特色ある研究施設を訪問しました。部活動体験では弓道部を訪問し実際に弓に触れて体験しました。
最後に、翌日から開始する技術ワークショップの課題の説明を行いました。
【Day3】9月3日(火)
本校の学生と招聘学生がチームを組んでゲームアプリケーション制作を行うワークショップが始まりました。本校の学生は14名が技術ワークショップに参加し、テマセクの学生1名と本校学生1~2名で1チームを組み、合計9チームがそれぞれどのようなゲームを制作するか話し合いました。制作にはProcessing言語を利用しました。予めProcessing言語の学習経験のない学生への簡単なレクチャーを行い、各チームとも協力して制作を開始しました。
【Day4】9月4日(水)
前日に引き続き各チーム技術ワークショップに取り組み、アプリケーション制作を行いました。午後は本校学生が案内して熊本市内へのフィールドワークを実施しました。熊本県伝統工芸館や2016年に発生した熊本地震からの復興途上にある熊本城周辺を訪問しました。熊本城の再建の様子を眺め、石垣再建には地震以前の状態へ完全復旧するために画像処理技術が利用されていることにも理解を深めてもらいました。
【Day5】9月5日(木)
熊本高専で活動する最終日となりました。午前中は各チームともアプリケーション完成に向けて集中して作業する様子が見られました。昼食前には各チーム無事アプリケーションを完成させることができ、昼食後それぞれが制作したゲームやランドスケープアプリケーションを体験し合い、人気投票を実施しました。本校で実施する最後のプログラムとなるフェアウェル交流会で、人気投票の結果発表を行い、期間中の活動をスライドショーで振り返り、明日からの福岡での活動に備えて、熊本を離れるテマセクの学生たちとの別れを惜しみました。
【Day6】9月6日(金)
6日目は九州大学を訪問しました。システム情報科学研究院 内田誠一教授に、AIやパターン認識の最新の技術動向についてご講演いただきました。内田教授のヒューマンインタフェース研究室では、海外から留学中の学生から日本での生活のことなど、留学生としての経験も聞くことができ、学生たちも熱心に質問していました。さらに午後はトヨタ自動車九州宮田工場を訪問しました。オートメイション化された工場内で、車種や仕様の異なる受注車がスムーズに生産されている様子に、感心しながら見学する様子が見られました。
【Day7】9月7日(土)
全ての日程を終えてシンガポールへの帰国の時を迎えました。
テマセクポリテクニックは以前より本校と交流がありますが、今回のプログラムでさらに親交を深めることができ、新たな交流の提案もありました。さくらサイエンスプランはもとより、本プログラムの実施に関わってくださった皆様に貴重な機会を与えていただきました。
※「テマセクポリテクニックとの交流」は、グローバルリーダーシップ育成センター事業の一環として実施しているものです。その他、グローバルリーダーシップ育成センターの事業については、下記ページをご覧ください。