公開講座「菊池川流域の湧泉巡り」を実施しました。(9/1)

2018.09.07

9月1日(土)、熊本キャンパスにて平成30年度公開講座『菊池川流域の湧泉巡り』を実施しました。講師は、田中浩二名誉教授と共通教育科の古江研也特任教授、松上優准教授、技術・教育支援センター樫山技術職員が担当し、熊本市の市民を中心に9人が参加しました。

この講座では、2000年にわたる米作りによって日本遺産に認定(平成29年度)された菊池川流域の水環境を知るために、関連する湧水地や施設を見て回りました。
古代の水田に見られる条里制、中世から近世にかけて整備された井手、近代の暗渠排水技術など、湿田であった流域が用水と排水技術によって有名な肥後米・菊池米の産地に生まれ変わっていく様子を現地観測しました。
また、菊池川を利用した水運の歴史、用水の苦労と水争いのエピソード、現在憂慮される地下水の硝酸性窒素濃度上昇問題を紹介し、テクノロジーと文化の両面から菊池川の水物語を解説しました。

現地観測した湧水地と施設は、次の通りです。
前川水源(菊池市七城町)、清水川(菊池市雪野)、ごくいがわ(山鹿市菊鹿町)、扇形分水(菊鹿町)、天井井川(山鹿市鍋田)、熊野座神社(和水町榎原)

当日はあいにくの雨模様となりましたが、古代からの大地の記憶をたどり、水の恵みを改めて実感していただいた一日となりました。

  • 清水川
  • 前川水源