活動報告
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Activity report

第17回入学式を挙行しました。(4/5)

令和8年4月5日(日)、熊本県立劇場コンサートホールにおいて、第17回入学式を挙行しました。

熊本キャンパスでは、電子情報通信工学科44名、知能制御情報工学科44名、情報工学科44名の計132名の本科入学生と、電子情報システム工学専攻24名の専攻科入学生を迎えました。

八代キャンパスでは、機械知能システム工学科43名、建築社会デザイン工学科43名、生物化学システム工学科41名の計127名の本科入学生と、生産システム工学専攻15名の専攻科入学生を迎えました。

また、両キャンパス合わせて本科4年次への編入学生3名、本科3年次への留学生5名を迎えました。

式典では、保護者、教職員が見守る中、本科入学生を代表して 機械知能システム工学科 黒木 陽翔さん、専攻科入学生を代表して 電子情報システム工学専攻 眞田 悠矢さん が入学に際しての誓いを述べ、校長より告辞が行われました。

入学式告示

熊本高等専門学校の新入生の皆さん、留学生の皆さん、編入生の皆さん、そして専攻科へ進まれる皆さん、入学および進学おめでとうございます。

ご家族の皆様をはじめ関係者の皆様にも心よりお祝い申し上げます。

私は、今年度から熊本高等専門学校の校長に着任しました林健司と申します。入学した皆さん方と同じ熊本高専の新入生ということになります。

そこで、熊本高等専門学校の沿革を一通り見ておくことに致します。

熊本高等専門学校には、皆さんご承知のように熊本キャンパスと八代キャンパスの2つのキャンパスがあります。熊本キャンパスは、1943年に設立された熊本無線電信講習所を礎とし、1971年に国立熊本電波工業専門学校、2004年に独立行政法人国立高等専門学校機構熊本電波工業高等専門学校となりました。八代キャンパスは、1974年に八代工業高等専門学校として設置されました。2004年に熊本キャンパスと同様に、独立行政法人国立高等専門学校機構八代工業高等専門学校となりました。

そして、2009年10月に独立行政法人国立高等専門学校機構 熊本高等専門学校に再編され、翌年4月に新たな熊本高等専門学校の1期生が入学しました。本日、入学式を迎えた皆さんは、熊本高等専門学校の第17期生となります。

そのような長い歴史を持つ熊本高専は、本年度より新しい学科体制へと改組されました。熊本キャンパスは電子情報通信工学科、知能制御情報工学科、そして情報工学科の電気電子情報系3学科で構成されます。八代キャンパスは機械知能システム工学科、建築社会デザイン工学科、生物化学システム工学科の融合・複合工学系3学科により構成されます。専攻科には電子情報システム工学専攻と生産システム工学専攻の2専攻を有しています。

これら電気電子情報系、機械系、土木建築系、生物化学系の学科を有す熊本高専では、半導体やAIなどの電子情報系分野、インクルーシブな社会のための福祉・介護分野、社会の基盤であるエネルギー・環境分野、薬から農業まで幅広いバイオ分野など、様々な分野で活躍するために必要な基礎を身につけることができます。そのほかにも「生きる力」を育むリベラルアーツ教育や国際感覚を養うグローバル教育、地域連携教育、そしてチャレンジ精神を身につけるための「熊本高専ファーストペンギンズプロジェクト」にも力を入れています。

「ファーストペンギンズ」とは何でしょうか? 私もその精神を学び、守り、伝えていくのですが、今、私が抱いているビジョンを述べておきます。

現在の日本に求められる精神、それは「失敗を恐れない心」です。いま、日本は戦後の高度成長期を経た繁栄に続く人口減少、経済の陰り、そして様々な分野での国際的な地位低下に曝されています。失敗を恐れず、がむしゃらな発展を遂げた半世紀前に比べ、精緻な社会の仕組みが出来上がった現代の社会で、新たなチャレンジの難しさは多くの人が感じています。ですが、世界は常に変化と成長を続けています。そこで失敗を恐れて立ち止まっていれば、それは活力や価値が衰退することと同じです。じっとしていても、成長はできません。若いからこそ失敗を恐れず、チャレンジしてください。

これまで国立高等専門学校は、実践的高度技術者を育成し、社会に輩出し、我が国の産業界を支え、技術立国日本の確立に大いに貢献してきました。熊本高専第17期生の皆さんは、新しい学科体制の下での第一期生です。社会が皆さんに求める姿、それは新しい時代に飛び込み、分野を切り拓くファーストペンギンです。失敗を恐れず、一人一人が新しい学科体制の下で育ち、いずれは集団から抜け出る一歩を踏み出すペンギンになること。それが今、私が抱いている熊本高専が目指すビジョンです。

これから皆さんには高度技術者を目指す新しい学びが始まります。学びについて一つだけお願いがあります。それは現在の生成AIに代表される知の集積の上に立つ高等教育においては、「答を求めないで欲しい」ということです。結果を導き出すプロセスを楽しんで欲しい。常に深く考え続ける習慣を身につけて欲しい。それが皆さんの力となり、未来を切り拓くことができる真の知性を育みます。

繰り返します。失敗を恐れず、結果だけを求めず、たゆむことなく考え続けて下さい。

さて、入学式に臨む今日、新しく始まる高専での生活に不安を抱く人も多いと思います。家族のもとを離れ、寮で生活を始める人はなおさらでしょう。高専という皆さんにとって未知の世界で新しい一歩を刻むのですから当然です。そして、皆さんを支えるご家族の方々も、不安を抱きながら、しかし新たな生活を始める皆さんの次の一歩に期待しておられると思います。新たな一歩を踏み出すことは誰にとっても困難を伴います。しかし、心、体、そして知性が大きく成長する若い皆さんが、その困難を乗り越えようとするなら、高専の多くの関係者や教職員が皆さんを支えます。心配せず高専での生活をスタートして下さい。

高専では皆さんを学生と呼びます。専門性を有する高等教育を受ける主体性をもった学生であるという自覚をもって、熊本高専で大きく成長してください。期待しています。私もファーストペンギンズの一人です。一緒に新世界を期待し、楽しみましょう。

本日は、熊本高専への入学、編入学、そして進学、誠におめでとうございます。

令和8年4月5日
熊本高等専門学校 校長 林 健司