科目コード | TE304 | ||||
科目名 | 電子工学(Electronics) | 単位数 | 2単位 | ||
対象学科 | 情報通信エレクトロニクス工学科 | 対象学年 | 3年 | 開講期間 | 通年 |
科目区分 | 専門基礎科目 | 必修・選択 | 必修 | 履修/学修 | 履修 |
授業形式 | 講義 | 規定授業時数(単位時間) | 60 |   | |
教員名(所属) | 高倉健一郎(情報通信エレクトロニクス工学科) | 教員室 | 1号棟4階 | ||
使用教科書 | 大山英典、葉山清輝「半導体デバイス工学」森北出版社 | ||||
参考書 | S.M.Sze「半導体デバイス」産業図書 | ||||
科目の位置付けと 関連科目 | 電子回路学T,U、電子材料、半導体プロセスなどの科目と関連する。 | ||||
科目の概要 | 電子工学の基礎として半導体の基礎的性質を解説する。元素半導体と化合物半導体、真性半導体と不純物半導体のキャリア密度、移動度、抵抗率の取り扱いを説明し、pn接合およびショットキーダイオードの電流電圧特性を説明する。また半導体デバイスの動作原理及びデバイス作製方法について教授する。 | ||||
授業方針 | 半導体中の電子の振る舞いに着目して、各種半導体素子の動作原理を解説する。講義では半導体の中での電子の諸性質を解説しながら、デバイスの動作原理が理解できるように板書を中心として進め、演習問題を解くことで内容の理解を深めていく。 |
授業項目 | 時数 | 達成目標(習得すべき内容) |
ガイダンス | 電子工学で学ぶべき内容が半導体を中心とした電子デバイスでのキャリアの振る舞いであることを説明できる。 | |
半導体デバイスの歴史 | 集積化技術の発達とともに発展してきた半導体デバイス開発の歴史を説明できる。 | |
半導体の種類 | 元素半導体と化合物半導体、真性半導体と不純物半導体の違いを説明できる。また、不純物添加による伝導型の違いを説明できる。 | |
電気的性質 | 半導体の移動度、抵抗率の取り扱いができ、キャリアの運動を表現する拡散方程式を使うことができる。 | |
半導体の電気伝導 | 状態密度及びフェルミ分布関数を用いてエネルギーバンド中のキャリア密度分布を説明できる。 | |
pn接合 | pn接合ダイオードの動作をエネルギーバンドによって説明でき、電流電圧特性及び静電容量の大きさを計算できる。 | |
ショットキーダイオード | ショットキーダイオードの動作をエネルギーバンドを用いて説明でき、電流電圧特性及び静電容量の大きさを計算できる。 | |
種々のダイオード | 種々のダイオードの動作原理を説明できる。 | |
バイポーラデバイス | バイポーラトランジスタの動作原理についてバンド図を用いて説明できる。 電流増幅率を計算できる。 その他のバイポーラデバイス(HBT、サイリスタ)の動作を説明できる。 | |
ユニポーラデバイス | MOS構造で蓄積、空乏及び反転状態についてバンド図を用いて説明できる。 MOSFETの構造及び動作原理のバイポーラデバイスとの違いを説明できる。 JFET、MESFET及びHEMTそれぞれの構造及び動作を説明できる。 |
ルーブリック | |||
評価項目 | 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
半導体の基礎 | 元素半導体と化合物半導体、真性半導体と不純物半導体の違いを説明できる。また、不純物添加による伝導型の違いを説明できる。 半導体の移動度、抵抗率の取り扱いができる。 状態密度及びフェルミ分布関数を用いてエネルギーバンド中のキャリア密度分布を説明できる。 | 元素半導体と化合物半導体、真性半導体と不純物半導体の違いを説明できる。また、不純物添加による伝導型の違いを説明できる。 半導体の移動度、抵抗率の取り扱いができる。 | 元素半導体と化合物半導体、真性半導体と不純物半導体の違いを説明できない。また、不純物添加による伝導型の違いを説明できない。 半導体の移動度、抵抗率の取り扱いができない。 |
ダイオードの特性 | pn接合およびショットキー接合ダイオードの動作をエネルギーバンドによって説明でき、電流電圧特性及び静電容量の大きさを計算できる。 | pn接合およびショットキー接合ダイオードの動作をエネルギーバンドによって説明できる。 | pn接合およびショットキー接合ダイオードの動作をエネルギーバンドによって説明できない。 |
バイポーラデバイスの特性 | バイポーラトランジスタの動作原理についてバンド図を用いて説明できる。 電流増幅率を計算できる。 その他のバイポーラデバイス(HBT、サイリスタ)の動作を説明できる。 | バイポーラトランジスタの動作原理についてバンド図を用いて説明できる。 | バイポーラトランジスタの動作原理についてバンド図を用いて説明できない。 |
ユニポーラデバイスの特性 | MOS構造で蓄積、空乏及び反転状態についてバンド図を用いて説明できる。 MOSFETの構造及び動作原理のバイポーラデバイスとの違いを説明できる。 JFET、MESFET及びHEMTそれぞれの構造及び動作を説明できる。 | MOSFETの構造及び動作原理のバイポーラデバイスとの違いを説明できる。 JFET、MESFET及びHEMTそれぞれの構造及び動作を説明できる。 | MOSFETの構造及び動作原理のバイポーラデバイスとの違いを説明できない。 JFET、MESFET及びHEMTそれぞれの構造及び動作を説明できない。 |
評価方法及び 総合評価 | 定期試験の評価を60%とし、電子工学に関するレポートの評価を40%として理解度を評価する。レポートは各定期試験前に課題を提示し、定期試験後に提出、評価を行う。総合評価で,60%以上の得点率により合格とみなす。 |
学習方法 | デバイスの動作原理を定性的に説明できるために、電子の取り扱い方を理解してほしい。また、定量解析には、科目の性質上、数学(微分、積分、微分方程式)の基礎を理解していることが求められるため、並行して学んでほしい。 |
学生への メッセージ | 電子工学系科目の基礎となる半導体の動作原理を学ぶ科目です。基礎固めをしっかりと行ってください。 |
学修単位への対応 | 該当なし |
本校教育目標との対応 | JABEE学習教育目標との対応 |