2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードLK305TE
科目名物理 II (Physics II) 単位数2単位
対象学科情報通信エレクトロニクス工学科対象学年3年開講期間通年
科目区分基礎科目必修・選択必修履修/学修履修単位
授業形式講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
平 英雄(共通教育科 非常勤講師)教員室
非常勤講師室(1号棟1階)
使用教科書
「総合物理1 力と運動・熱」 数研出版
「総合物理2 波・電気と時期・原子」 数研出版
参考書
「リードα物理基礎+物理」数研出版,  「フォトサイエンス物理図録」数研出版
科目の位置付けと
関連科目
2年生の物理I(3単位)の継続科目であると共に,応用物理学の基礎となる科目である.
科目の概要 物理的な事物・事象についての観察を行い,物理的に探求する能力と態度を育てると共に基本的な概念や原理・法則を理解させ,科学的な自然観を育てる.
1.円運動および万有引力,慣性力について関係式を記述できる.
2.熱力学の基礎を理解し,関係式を記述できる.
3.一次元の波動の式,一般的な波の性質を理解できる.音,光についての性質を理解できる.
授業方針主に教科書にそって,授業を進め,ときおり課題プリントを配布する.

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス
1
2年次物理で学んだ運動方程式やエネルギー,運動量などの簡単な復習を行う.3年物理のシラバスを元に,年間計画を示す.
円運動と万有引力
17
等速円運動と単振動を学び,速度,角速度,周期について計算できる.
慣性力、慣性系と加速系、遠心力,地上の重力加速度の緯度による違いについて理解し、説明できる.
ケプラーの法則を理解し,万有引力の法則との関連を計算できる.万有引力の法則を用いて関連問題を計算できる.
熱と気体
12
熱と熱量,熱と物質の状態,熱と仕事についての関係を説明できる.状態方程式などを用いて計算ができる.
波の性質
10
波と媒質の運動,波の伝わり方について説明できる.ホイヘンスの原理,波の干渉,回折,反射,屈折,全反射について理解し,数値的に解析できる.
8
音の性質,発音体の振動と共振・共鳴,音のドップラー効果について説明でき数値的に解析できる.
12
光の性質,レンズ,光の干渉と回折について説明でき,数値的に解析できる.

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

1.円運動および万有引力,慣性力について関係式を記述できる.等速でない円運動や一般の曲線上の運動においても円運動で学んだ考え方を応用できる.
ケプラーの第2法則が中心力と関係している事,ケプラーの第3法則から万有引力の逆2乗則を導く事ができる.
並進,回転運動の慣性力を用いた運動方程式が作れる.
円運動する物体の位置,速度,加速度について,半径,角速度,周期との関連を理解する.
ケプラーの3法則を知り,万有引力の法則を用いて簡単な場合の運動方程式を記述できる.
並進運動,回転運動における慣性力をもちいた力のつり合いの問題が解ける.
円運動する物体の位置,速度,加速度について,半径,角速度,周期との関連が理解できない.
万有引力の法則を用いて簡単な場合の運動方程式を記述できない.
並進運動,回転運動における慣性力を記述できない.
2.熱力学の基礎を理解し,関係式を記述できる.熱力学の第1法則を用いてやや複雑な問題を解く事ができる.
モル比熱を使った問題を解く事ができる.
熱容量,比熱の概念が理解でき,計算できる.
熱力学の第1法則を理解でき,熱,内部エネルギー,気体のする仕事を用いて等圧変化,定積変化,等温変化,断熱変化の問題を解く事ができる.
気体の分子運動論を理解できる.
熱機関の効率について計算できる.
熱容量,比熱の概念が理解できない.
熱力学の第1法則を理解できない.
気体の分子運動論を理解できない.
熱機関の効率について計算できない.
3.一次元の波動の式,一般的な波の性質を理解できる.音,光についての性質を理解できる.一次元の波動の式から位相と媒質の変位の関係を記述できる.
縦波の横波表現が記述できる.
定常波について重ね合わせの原理や干渉と合わせて記述できる.
音について,ドップラー効果が,気柱の共鳴が作図でき,計算できる.
光について,光路長を用いた複雑な干渉の計算ができる.
一次元の波動の式を読み解き,振幅,振動数,波長,初期位相などを理解できる.
縦波,横波の概念が理解できる.
定常波について理解できる.
音について,ドップラー効果が,気柱の共鳴が理解でき,計算できる.
光について,反射,屈折が作図でき,屈折率を計算できる.
一次元の波動の式が記述できない.
定常波が理解できない.
音のドップラー効果が理解できない.
光の反射,屈折,回折が理解できない.
評価方法及び
総合評価
定期試験を7割程度,残り3割を課題,レポート,高専到達度試験等を元に総合的に評価し,60%以上の得点率で目標達成とみなす.
学習方法授業内容の復習を必ず行い,演習問題を自学学習で解き実力をつける必要がある.また,必ずノートに図を書き,力の作図,未知数の導入,関係式の作成など手順を省略せずに取り組む必要がある.
学生への
メッセージ
2年生の物理(3単位)の継続科目であると共に,応用物理学の基礎となる科目であるので,暗記するのではなく,原理・法則を十分理解できるように思考することや探求する姿勢が大切である.
学修単位への対応 
本校教育目標との対応
(3),(6)
JABEE学習教育目標との対応
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