2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードLK206
科目名物理 I (Physics I) 単位数3単位
対象学科全学科対象学年2年開講期間通年
科目区分基礎科目必修・選択必修履修/学修履修単位
授業形式講義規定授業時数(単位時間)90  
教員名(所属)
工藤 友裕(共通教育)教員室
工藤教員室(1号棟1階)
使用教科書
「総合物理I−力と運動・熱−」,数研出版
参考書
「リードα物理基礎・物理」 数研出版,
「フォトサイエンス物理図録」数研出版
科目の位置付けと
関連科目
3年物理II,各科の応用物理
科目の概要1.物体の変位,速度,加速度の時間変化を記述できる。
2.物体に作用する力のつりあいを記述できる。
3.運動の法則を理解し,仕事とエネルギーの概念を理解し,エネルギー保存法則を用いた計算ができる。
4.運動量と力積の関係,運動量保存則を理解し,衝突の問題に応用することができる.
授業方針プリントおよび教科書に従い講義を中心に授業を進める。前期は運動の表し方について学ぶ.また,重力加速度の測定などの実験を行う。後期は等加速度運動,運動の法則,仕事とエネルギー,運動量保存について授業を進める。

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス,プリント配布
1
 
物理の単位と次元
3
SI単位と単位の基準について説明できる。基本的な物理量について単位とその次元の関係を説明できる。有効数字を考慮した計算ができる。
ベクトル量
9
ベクトル量についてその概念や取り扱い方,合成,成分表示などを学ぶ.
運動の表し方
21
変位,速度,加速度の関係を用いて,物体の運動を記述することを確認する。等速運動,等加速度運動の性質を理解し公式を用いて計算ができる。(中間試験)
落体の運動について公式を用いて計算ができる.(重力加速度の実験)
運動の法則
27
Newtonの運動の法則について学び,種々の簡単な場合について力と質量と加速度の関係を計算できる。(中間試験)落下運動において空気の抵抗を取り入れた終端速度の計算ができる。
(期末試験)
液体や気体から受ける力を計算できる.
剛体にはたらく力のつり合いについて,つり合いの関係式を作ることができる.
力のモーメントの計算ができる。物体が回転しない条件を力のモーメントを用いて説明できる。平行力の合力,偶力を計算できる。
(薄い平面図形の重心を求める課題)
仕事と力学的エネルギー
15
仕事の概念を学び,力学的エネルギー,保存力についての概念を学ぶ。力学的エネルギー保存法則を使い,問題を解くことができる。
(中間試験)
運動量の保存
15
運動量と力積の関係式を作ることができる.運動量保存則を使って問題を解く事ができる.反発係数を用いた計算ができる.
(期末試験)

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

1.物体の変位,速度,加速度の時間変化を記述できる。速度,加速度を変位ベクトルの時間微分と結びつけて,より一般的な場合にも概念を拡張できる.等加速度運動や投射運動のやや複雑な問題を解く事ができる.物体の変位,速度,加速度を時間の変数としてとらえ,等速度運動や等加速度運動を表す関係式を用いて簡単な問題を解く事ができる.投射運動についての簡単な問題を解く事ができる.物体の変位,速度,加速度を時間の変数としてとらえることができない.等速度運動や等加速度運動を表す関係式を用いて問題を解く事ができない.
2.物体に作用する力のつりあいを記述できる。力のつり合いおよび,回転しない条件も取り入れたより一般的なつりあいの関係式を導き出すことができる.剛体のつり合いについてのやや複雑な問題を解く事ができる.
力のつり合いにおいて,物体にはたらく種々の力(重力,糸の張力,摩擦力,垂直抗力)などを指摘し,2次元の力のつり合いを記述できる.
剛体が回転しない条件を記述できる.
力のつり合いにおいて,物体にはたらく種々の力(重力,糸の張力,摩擦力,垂直抗力)などが指摘できない.2次元の力のつり合いを記述できない.
剛体が回転しない時の条件を記述できない.
3.運動の法則を理解し,仕事とエネルギーの概念を理解し,エネルギー保存法則を用いた計算ができる。運動の法則と等加速度運動の式より,運動エネルギーの関係を導く事ができる.保存力のする仕事と位置エネルギーの関係を用いて力学的エネルギー保存を導出できる.エネルギーを用いたやや複雑な問題を解く事ができる.一定加速度の場合について,運動方程式を記述できる.
力のする仕事と力学的エネルギーの変化の関係式を記述できる.
一定加速度の場合についても,運動方程式を記述できない.
力のする仕事と力学的エネルギーの変化の関係式を記述できない.
4.運動量と力積の関係,運動量保存則を理解し,衝突の問題に応用することができる.運動量と力積の関係と作用反作用の関係から運動量保存則を導出でき,衝突,分裂のやや複雑な問題に応用して計算ができる.運動量と力積の関係をベクトル量の関係式として成分で記述できる.衝突の問題において運動量保存則や反発係数を用いた簡単な計算ができる.運動量と力積の関係をベクトル量の関係式として成分で記述できない.衝突の問題において運動量保存則や反発係数を用いた計算ができない.
評価方法及び
総合評価
前期前半は定期試験80%,小テスト20%,前期後半は定期試験80%小テスト10%,実験課題10%。後期前半および後半は定期試験80%,小テスト10%,その他課題10%の割合で評価する。総合で60点以上を合格とする。
学習方法授業の解説や演習する問題をよく理解し,問題集を自学学習で解き実力をつける必要がある。問題を解くときは文章読解力を要する。必ずノートに図を書き,力の作図,未知数の導入,関係式の作成など手順を省略せずに取り組む必要がある。
学生への
メッセージ
実験や課題のレポートなど必ず提出する。WebClassなどにも資料があるので参照すると良い。
学修単位への対応 
本校教育目標との対応
(3)
JABEE学習教育目標との対応
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