2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードLK106
科目名化学I (Chemistry I) 単位数3単位
対象学科全学科対象学年1年開講期間通年
科目区分基礎科目必修・選択必修履修/学修履修単位
授業形式講義規定授業時数(単位時間)90  
教員名(所属)
松上 優(共通教育科)教員室
1号棟 1F
使用教科書
「化学基礎」 東京書籍
「化学」 東京書籍
参考書
「ニューグローバル 化学基礎+化学」 東京書籍
「ニューレッツトライノート 化学基礎」 東京書籍
「ダイナミックワイド図説化学」 東京書籍
科目の位置付けと
関連科目
科目位置付け:高校レベル程度の化学 関連科目:2年次の化学II
科目の概要物質に対する科学的な見方,考え方や基本的な概念や原理・法則を理解させる。授業と平行して実験を取り入れ,知識の確認をさせる。
授業方針本科目では教科書に従い講義を中心に進める。
前期:化学と人間生活,物質の構成,物質の構成粒子,粒子の結合,物質量と化学反応式
後期:酸と塩基の反応,実験器具の使い方・中和滴定の実験,酸化還元反応

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

1. ガイダンス
1
2. 化学と人間生活
2
代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用などとのかかわりについて理解する。洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて理解する。
3. 物質の探求
10
物質が原子からできていることが説明できる。単体と化合物の意味と具体例が説明できる。同素体がどのようなものか説明できる。純物質と混合物の区別ができる。混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。物質を構成する分子・原子が常に運動していることが理解できる。水の状態変化が理解できる。物質の三態とその状態変化を説明できる。
4. 原子の構造と元素の周期表
10
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。同位体について説明できる。放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。価電子について説明できる。原子のイオン化について説明できる。代表的なイオンを化学式で表すことができる。
5. 化学結合
10
イオン式とイオンの名称を説明できる。イオン結合について説明できる。イオン結合性物質の性質が説明できる。イオン性結晶がどのようなものか理解できる。共有結合がどのようなものか説明できる。構造式や電子式により分子を書き表すことができる。自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。金属の性質が説明できる。
6. 物質量と化学反応式
12
原子の相対質量が理解できる。天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを理解できる。アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。分子量・式量がどのような意味をもつか理解できる。気体の体積と物質量の関係を理解している。化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。化学反応を用いて化学量論的な計算をすることができる。電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。
7. 酸と塩基
15
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)が説明できる。酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。電離度から酸・塩基の強弱が説明できる。pHが説明でき、pHから水素イオン濃度が計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。
8. 実験器具の使い方・中和滴定の実験
14
実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応できる。測定と測定値の取り扱いができる。有効数字の概念・測定器具の精度が理解できる。レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。ガラス器具の取り扱いができる。基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。試薬の調整ができる。代表的な気体の発生の実験ができる。代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。中和滴定の実験ができる。
9. 酸化還元反応
16
酸化還元反応について説明できる。イオン化傾向について説明できる。金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。酸化還元反応の利用の具体例を説明できる。

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

化学と人間生活物質と人間生活,化学とその役割に関する具体的物質や社会との関連,歴史に関心や探究心をもち,意欲的にそれらに取り組むとともに,科学的態度を身に付けている。また、それらの問題を適切に解くことができる。物質と人間生活,化学とその役割に関する具体的物質や社会との関連,歴史に関心や探究心をもち,意欲的にそれらに取り組むとともに,科学的態度を身に付けている。物質と人間生活,化学とその役割に関する具体的物質や社会との関連,歴史に関心や探究心をもち,意欲的にそれらに取り組むとともに,科学的態度を身に付けていない。
物質の構成
・物質の探求
・原子の構造と元素の周期表
・化学結合
物質の探究をするために,物質の構造・状態・成分・化学結合と物質の性質に関する基本的な概念や原理・法則などの知識が必要であることを理解している。また、その知識で物質の構成に関する問題が解ける。物質の探究をするために,物質の構造・状態・成分・化学結合と物質の性質に関する基本的な概念や原理・法則などの知識が必要であることを理解している。物質の探究をするために,物質の構造・状態・成分・化学結合と物質の性質に関する基本的な概念や原理・法則などの知識が必要であることをほとんど理解していない。
物質の変化
・物質量と化学反応式
・酸と塩基
・酸化還元反応
物質量と化学反応式,酸と塩基,酸化還元反応に関する事物・現象についての基本的な概念や原理・法則を理解し,基本的な知識を身につけている。また、それらの問題を適切に解くことができる。物質量と化学反応式,酸と塩基,酸化還元反応に関する事物・現象についての基本的な概念や原理・法則を理解し,基本的な知識を身につけている。物質量と化学反応式,酸と塩基,酸化還元反応に関する事物・現象についての基本的な概念や原理・法則を理解し,基本的な知識を身につけていない。
実験器具の使い方
・中和滴定の実験
化学的な事物・現象についての観察、実験を通して、自然科学に対する関心や探求心を持つ。このため安全に実験が行えるように、薬品や火気の取り扱いなどを理解し、模範に沿って代表的な器具の取り扱い、基本操作が上手にできる。化学的な事物・現象についての観察、実験を通して、自然科学に対する関心や探求心を持つ。このため安全に実験が行えるように、薬品や火気の取り扱いなどを理解し、模範に沿って代表的な器具の取り扱い、基本操作ができる。化学的な事物・現象についての観察、実験を通して、自然科学に対する関心や探求心を持つ。このため安全に実験が行えるように、薬品や火気の取り扱いなどを理解し、模範に沿って代表的な器具の取り扱い、基本操作がほとんどできない。
評価方法及び
総合評価
前期中間・前期期末・後期中間・後期期末の4回の試験の平均点が60点以上を合格とする。ただし,課題・実験レポート未提出者は各試験の点数から10点減点して計算を行う。
学習方法授業で使用する図録や問題集,実験プリントを上手に活用して考え,吸収した知識が確実に自分のものとなるように,より深い理解をめざして取り組みましょう。Webclassに過去問および問題集の解説を掲載しているので,進んで自学自習に利用しましょう。
学生への
メッセージ
教科書で得た知識を実際の観察や実験を通して確認するとともに,化学現象の根底にある原理や法則を理解し,化学結合やエネルギーの概念で現象を化学的に説明できるようにしましょう。
学修単位への対応 
本校教育目標との対応
(3)
JABEE学習教育目標との対応
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