2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードLK102
科目名国語I演習 (Japanese I Practices) 単位数1単位
対象学科全学科対象学年1年開講期間通年
科目区分基礎科目必修・選択必修履修/学修履修単位
授業形式演習規定授業時数(単位時間)30  
教員名(所属)
草野美智子(共通教育科)教員室
1号棟2F
使用教科書
「精選国語総合」(大修館書店) 北原保雄他著 適宜プリント配布
参考書
適宜指示
科目の位置付けと
関連科目
あらゆる科目の基礎となる
科目の概要将来性のある専門技術者養成の学校にあって、話す・聞く・読む・書くことの重要性について理解を深め、内容に対する自らの意見を、人前で発表できるようにする。
授業方針「国語T」で学習した内容をもとに、各課題に従って文章や人前で表現する機会を持つ。また、ディベートや課題解決のテーマに沿って、話し合いを行う。

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

1.スピーチ
5
表情、態度、声の出し方等の説明を受けて、「明るく、はっきり、大きな声で、笑顔で」話す訓練をする。
2.200字・600字作文
20
「国語T」で学習した内容をもとに、毎時間、各課題に従って、文章や口頭で表現する。
3.ディベート・課題解決の話し合い
5
・物事には両面の理解がある事を、実践を通して学び、相手を説得する話術の要素を習得する。
・身近な問題を取り上げて、問題解決の方法について討議する。

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

書く力自分の意見(主張)に対して、理由(根拠)が書ける。説得力を持たせるために、データ・先行研究、引用を駆使できる。自分の考えと引用を区別する。冗長な文章にならないために、一文の長さに気をつける。序論・本論・結論など文章の構成や何を伝えるのか方向性を考えて書く。文体を統一する。誤字・脱字がない。参考文献を書く。インターネットは、閲覧日とURLを明記する。自分の意見(主張)に対して、理由(根拠)が書ける。説得力を持たせるために、データ・先行研究、引用するときがある。自分の考えと引用を区別する。冗長な文章にならないために、一文の長さに気をつける。序論・本論・結論など文章の構成や何を伝えるのか方向性を考えて書く。文体を統一する。誤字・脱字がない。参考文献を書く。インターネットは、閲覧日とURLを明記する。自分の意見(主張)に対して、理由(根拠)が明確に書けない。データ・先行研究、引用の使い方が適切でない。自分の考えと引用を区別しない。一文が長く冗長な文章になっている。序論・本論・結論など論文の構成や何を伝えるのか方向性が曖昧である。文体が統一されていない。誤字・脱字がある。参考文献を示さない。インターネットは、閲覧日とURLを明記しない。
話す力聴衆を見渡しながら、視線を合わせることができる。さまざまな説明の方法や手段を駆使し、わかりやすく伝え、意見の異なる相手との相互理解を得ることができる。短く簡潔な文でわかりやすい語彙と表現を用いて話す。ゆっくりした口調で会場の広さに応じた声の大きさで、相手の理解度に応じて話す。自分の考えや意見を積極的に伝えようとする熱意にあふれている。一方的にならずに、相手からの質問や反論に適切に回答して、対話や議論を展開できる。自分の体験やこれまでの知識を駆使して具体性に話して、説得力を増して話す。時々は聴衆を見渡しながら、視線を合わせることができる。わかりやすく伝え、意見の異なる相手との相互理解を得ることができる。比較的短く簡潔な文でわかりやすい語彙と表現を用いて話す。比較的ゆっくりした口調で会場の広さに合わせた声の大きさで、時々相手の様子を見ながら話す。発表の機会を勉強ととらえ自分の意見や考えを述べる。相手からの質問に適切に回答する。これまでの知識を駆使して具体的に話す。聴衆と視線を合わせることなく、下を見て発表原稿ばかり読んで朗読になっている。何を話すかまとまっておらず、内容が伝わらない。早口であったり会場の後ろまで聞こえない小声で話す。相手の理解とは関係なく一方的に話す。発表の機会があっても逃げようとする。質問が出ても適当に答えるか、答えられない。話が具体的でない。
読む力文章全体に目を通し、どんなことが書かれているか、分からない用語を調べながら読む。書かれている内容をそのまま鵜呑みにせず、批判的に疑問を持ちながら読む。キーワードやキーセンテンスを見つけて読む。段落間のつながりを考えながら読む。著者の最も伝えたいこと(主張とそれを裏付ける根拠)を意識して読む。よく通る声で感情をこめながら朗読できる。文章に目を通し、どんなことが書かれているかを意識しながら読む。書かれている内容をまずは正確に読む。繰り返し出てくる言葉をキーワードやキーセンテンスととらえて読む。前後の段落間のつながりを考えながら読む。著者の最も伝えたいこと(主張とそれを裏付ける根拠)を抜き出す形で読む。範読に従って正しく読める。教科書を忘れる。自分から読もうとせずに、板書に依存する。分からない用語をチェックしない。書かれている内容をそのまま鵜呑みにし、疑問を持たない。キーワードやキーセンテンスを見出すことなく漫然と読む。段落間のつながりを考えない。著者の最も伝えたいこと(主張とそれを裏付ける根拠)を自分から見いだせない。声がくぐもって発声が明瞭でない。漢字の読み間違いがある。
聞く力顔を挙げて相手の話を最後まで傾聴して、十分に理解した上で、さまざまな視点から考えることができる。相槌やうなずきを入れて相手が話しやすい雰囲気を作る。メモを取りながら、内容への質問や意見、疑問点を考えながら聞く。以前のメモを振り返って、今日の話と関連付けられるように聞く。多様な意見や考えを柔軟に受け入れて視野を広げる態度で聞く。相手の話を最後まで聞き、意図や気持ちなどまで理解できる。好意的な表情を浮かべて相手が話しやすい雰囲気を作る。メモを取る。様々な意見があることを受け入れる。相手の話を最後まで聞かずに、勝手な判断をしたり、鵜呑みにして、理解できていない。下を向いて話を聞こうとする積極的な姿勢が見られない。メモを取らない。自分の意見に固執して他人の考えを聞こうとしない。
評価方法及び
総合評価
実技点として、文章作成は授業中の理解内容や表現、発表は内容、表情、態度、声の出し方等の観点から評価する。定期試験は行わず、毎回の定期試験の得点比率を20%程度とする。「国語T」と合わせた総合評価の60%以上を合格とする。未提出0点、欠席者は次の時間の授業前日まで提出とする。
学習方法 授業に集中して取り組むことに尽きる。さらに語彙力も関係してくるため、普段から読書や新聞など、活字に触れて語彙力と雑学の蓄積に励んでおくこと。
学生への
メッセージ
 ※「国語I」の表現面での実践として「国語T演習」を行うため、配当時間には幅がある。豊かな発想法は、専門科目の習得だけでは生まれない。知識以外の非言語的要素も大事である。総合力をつけるように意識的に、話し、聞くこと。
学修単位への対応 
本校教育目標との対応
(1)、(6)
JABEE学習教育目標との対応
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