2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードLK101
科目名国語I (Japanese I) 単位数2単位
対象学科全学科対象学年1年開講期間通年
科目区分基礎科目必修・選択必修履修/学修履修単位
授業形式講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
草野美智子 (共通教育科)教員室
1号棟2F
使用教科書
『精選国語総合』北原保雄他 著(大修館書店) 
参考書
『漢字検定プラス』桐原書店  高専生のための30冊(図書館常備) 
科目の位置付けと
関連科目
あらゆる科目の基礎となる
科目の概要将来性のある専門技術者養成の学校にあって、小説・詩・短歌・俳句・評論文・古典教材を通じて、内容理解とともに、話す・聞く・読む・書くことの重要性について理解を深め、内容に対する自らの意見を持って、文章化し、人前で発表できるようにする。
授業方針各々の作品のテ−マを、正確に理解し、分かったことをもとにして味わいを深める。さらにそれを表現する。具体的には、毎授業のあとには、各自の意見・感想、内容要約、創作等を200字で記述し、提出する。

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

1.ガイダンス
2
・高専での国語学習の意味について理解する。
・授業を受けるにあたって必要な事柄を、理解する(課題の提出法、ノートの取り方など)
・図書館の利用法について理解する。
2.小説
20
・作品の描写から人物や情景を思い浮かべることができるようになる。
・作品の構成や展開を理解しつつ,主題を考えることができるようになる。
・理解を正しくして、鑑賞を深め、自ら感じ取ったことを表現できるようになる。
3.随筆・評論
20
・「要点」は要となる点のことで文章中のあちこちにある。それらを自分でまとめて「要  約」できるようになる。
・論理的な文章の基本的な構成と展開を、理解できるようになる。
・筆者の考えに対して、感想や意見を述べる
4.韻文(俳句・短歌・詩など)
6
・比較的理解しやすい韻文について、根拠ある鑑賞ができるようになる。
・理解を正しくして、鑑賞を深め、自ら感じ取ったことを表現できるようになる。
5.漢文(訓点・故事成語・論語など)
10
漢文訓読上の約束事と、寓話の意味、日本古典文学や社会への影響について理解し、説明できるようになる。
6.定期試験
2
・前期中間・前期期末・後期中間・後期期末の4回実施する。各試験について、解答解説を通じて、問題解決法を理解できるようになる。ことができるようになる。

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

書く力自分の意見(主張)に対して、理由(根拠)が書ける。説得力を持たせるために、データ・先行研究、引用を駆使できる。自分の考えと引用を区別する。冗長な文章にならないために、一文の長さに気をつける。序論・本論・結論など文章の構成や何を伝えるのか方向性を考えて書く。文体を統一する。誤字・脱字がない。参考文献を書く。インターネットは、閲覧日とURLを明記する。自分の意見(主張)に対して、理由(根拠)が書ける。説得力を持たせるために、データ・先行研究、引用するときがある。自分の考えと引用を区別する。冗長な文章にならないために、一文の長さに気をつける。序論・本論・結論など文章の構成や何を伝えるのか方向性を考えて書く。文体を統一する。誤字・脱字がない。参考文献を書く。インターネットは、閲覧日とURLを明記する。自分の意見(主張)に対して、理由(根拠)が明確に書けない。データ・先行研究、引用の使い方が適切でない。自分の考えと引用を区別しない。一文が長く冗長な文章になっている。序論・本論・結論など論文の構成や何を伝えるのか方向性が曖昧である。文体が統一されていない。誤字・脱字がある。参考文献を示さない。インターネットは、閲覧日とURLを明記しない。
話す力聴衆を見渡しながら、視線を合わせることができる。さまざまな説明の方法や手段を駆使し、わかりやすく伝え、意見の異なる相手との相互理解を得ることができる。短く簡潔な文でわかりやすい語彙と表現を用いて話す。ゆっくりした口調で会場の広さに応じた声の大きさで、相手の理解度に応じて話す。自分の考えや意見を積極的に伝えようとする熱意にあふれている。一方的にならずに、相手からの質問や反論に適切に回答して、対話や議論を展開できる。自分の体験やこれまでの知識を駆使して具体性に話して、説得力を増して話す。時々は聴衆を見渡しながら、視線を合わせることができる。わかりやすく伝え、意見の異なる相手との相互理解を得ることができる。比較的短く簡潔な文でわかりやすい語彙と表現を用いて話す。比較的ゆっくりした口調で会場の広さに合わせた声の大きさで、時々相手の様子を見ながら話す。発表の機会を勉強ととらえ自分の意見や考えを述べる。相手からの質問に適切に回答する。これまでの知識を駆使して具体的に話す。
聴衆と視線を合わせることなく、下を見て発表原稿ばかり読んで朗読になっている。何を話すかまとまっておらず、内容が伝わらない。早口であったり会場の後ろまで聞こえない小声で話す。相手の理解とは関係なく一方的に話す。発表の機会があっても逃げようとする。質問が出ても適当に答えるか、答えられない。話が具体的でない。
読む力文章全体に目を通し、どんなことが書かれているか、分からない用語を調べながら読む。書かれている内容をそのまま鵜呑みにせず、批判的に疑問を持ちながら読む。キーワードやキーセンテンスを見つけて読む。段落間のつながりを考えながら読む。著者の最も伝えたいこと(主張とそれを裏付ける根拠)を意識して読む。よく通る声で感情をこめながら朗読できる。文章に目を通し、どんなことが書かれているかを意識しながら読む。書かれている内容をまずは正確に読む。繰り返し出てくる言葉をキーワードやキーセンテンスととらえて読む。前後の段落間のつながりを考えながら読む。著者の最も伝えたいこと(主張とそれを裏付ける根拠)を抜き出す形で読む。範読に従って正しく読める。教科書を忘れる。自分から読もうとせずに、板書に依存する。分からない用語をチェックしない。書かれている内容をそのまま鵜呑みにし、疑問を持たない。キーワードやキーセンテンスを見出すことなく漫然と読む。段落間のつながりを考えない。著者の最も伝えたいこと(主張とそれを裏付ける根拠)を自分から見いだせない。声がくぐもって発声が明瞭でない。漢字の読み間違いがある。
聞く力顔を挙げて相手の話を最後まで傾聴して、十分に理解した上で、さまざまな視点から考えることができる。相槌やうなずきを入れて相手が話しやすい雰囲気を作る。メモを取りながら、内容への質問や意見、疑問点を考えながら聞く。以前のメモを振り返って、今日の話と関連付けられるように聞く。多様な意見や考えを柔軟に受け入れて視野を広げる態度で聞く。相手の話を最後まで聞き、意図や気持ちなどまで理解できる。好意的な表情を浮かべて相手が話しやすい雰囲気を作る。メモを取る。様々な意見があることを受け入れる。相手の話を最後まで聞かずに、勝手な判断をしたり、鵜呑みにして、理解できていない。下を向いて話を聞こうとする積極的な姿勢が見られない。メモを取らない。自分の意見に固執して他人の考えを聞こうとしない。
評価方法及び
総合評価
各定期考査と、授業中の発表や記述、長期休業中の宿題、漢字テスト等で評価する。原則として、定期試験は「国語T」80%、「国語T演習」20%とする。総合評価の60%以上を合格とする。未提出0点、欠席者は次の時間の授業前日まで提出とする。
学習方法 授業に集中して取り組むことに尽きる。さらに語彙力も関係してくるため、普段から読書や新聞など、活字に触れて語彙力と雑学の蓄積に励んでおくこと。
学生への
メッセージ
 ※「国語I」の表現面での実践として「国語T演習」を行うため、配当時間には幅がある。
豊かな発想法は、専門科目の習得だけでは生まれない。どこにヒントがあるかわからないので、総合力をつけるように意識的に、考え、読み、書き、話すこと。
学修単位への対応 
本校教育目標との対応
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JABEE学習教育目標との対応
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