2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードHI514
科目名ヒューマン情報処理(Human Information Processing) 単位数2単位
対象学科人間情報システム工学科対象学年 5年開講期間 通年
科目区分 専門応用科目必修・選択選択履修/学修学修
授業形式 講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
清田 公保(人間情報システム工学科)教員室
3号棟3階
使用教科書
北原 義典,講談社,イラストで学ぶヒューマンインタフェース
参考書
吉田 誠他,共立出版,ヒューマンマシンインタフェースのデザイン
科目の位置付けと
関連科目
 高度化したコンピュータシステムでは,人の感性や人間工学に着目した基本デザイン設計が重要になっている.本科目では,システム設計時に必要なヒューマン情報技術について間学習する.関連科目としては,専攻科のヒューマンインタフェース技術に連携していく.
科目の概要ヒューマンインタフェースの概念や人間の特性に基づく機器やシステム,ソフトウエアのユーザインタフェース設計技法について体系的に学習し,システム設計時に必要な基本設計思想などの概念を習得する.
授業方針 以下の目標に沿った講義を行う.(1)ヒューマンインタフェースの概念を理解し,説明できる.(2)ヒューマンインタフェースの基本概念が生まれた歴史を理解できる.(3)人間の情報処理モデルやヒューマンエラーへの予防的対策について簡単に説明ができる.(4)ユーザインタフェース設計の原則について理解し,説明できる.(5)インタフェースの具体的な機器として,ポインティングデバイスやGUI設計の基本事項について説明できる.(6)応用として,ユニバーサルデザインなどの社会システムへの実装について考察できる.

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス
2
 本科目の内容,目的,カリキュラムとの関連性などを理解し,評価方法の確認を行う.
ヒューマンインタフェースの概念
10
 ヒューマンインタフェースがシステム設計に必要であることの概念を理解し,定義が説明できる.
ヒューマンインタフェースの歴史
8
 人類が道具を持ち,機器の開発からコンピュータシステムへの応用にいたるまでの歴史を理解し,ヒューマンインタフェースの研究開発の流れを説明できる.
人間の情報処理モデルとヒューマンエラー
10
 コンピュータにおけるヒューマンインタフェースモデルと人間の情報処理モデルを関連づけて説明できる.さらに,ヒューマンエラーの原因,予防対策などを列挙できる.
ユーザインタフェース設計の原則
10
 人間中心設計の概念を理解し,ユーザインタフェースの原則を列挙し,説明できる.
インタフェースの具体的な機器
10
 情報処理における入力機器やポインチング機器の原理を理解し,利用上の長所や短所を説明できる.
ユニバーサルデザインと評価
10
 システムデザインの基礎を理解し,その簡単な評価方法が行える.

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

ヒューマンインタフェースの基本概念 ヒューマンインタフェースがシステム設計に必要な理由を十分理解して説明できる.人類が道具を持ち,機器の開発からコンピュータシステムへの応用にいたるまでの歴史を理解し,ヒューマンインタフェースの研究開発の流れを説明できる. ヒューマンインタフェースがシステム設計に必要な理由を簡単に説明できる.ヒューマンインタフェースの研究開発の流れを説明できる. ヒューマンインタフェースがシステム設計に必要な理由を説明できない.ヒューマンインタフェースの研究開発の流れを説明できない.
人間の情報処理モデルとヒューマンエラー コンピュータにおけるヒューマンインタフェースモデルと人間の情報処理モデルを関連づけて具体的に説明できる.ヒューマンエラーの原因,予防対策などを具体手に列挙し説明できる. コンピュータにおけるヒューマンインタフェースモデルと人間の情報処理モデルを関連づけて概略を説明できる.ヒューマンエラーの原因,予防対策などを一例をあげて説明できる. コンピュータにおけるヒューマンインタフェースモデルと人間の情報処理モデルを関連づけて概略を説明できない.ヒューマンエラーの原因,予防対策などを一例をあげて説明できない.
ユーザインタフェース設計の原則 人間中心設計の概念と重要性を詳細に理解し,ユーザインタフェースの原則を列挙し,具体的に説明できる. 情報処理における入力機器やポインチング機器の原理を十分理解し,利用上の長所や短所を説明できる. 人間中心設計の概念と重要性をある程度理解し,ユーザインタフェースの原則の一例を説明できる.情報処理における入力機器やポインチング機器の原理を一例をあげてを説明できる. 人間中心設計の概念と重要性を理解できず,ユーザインタフェースの原則の一例を説明できない.
情報処理における入力機器やポインチング機器の原理を一例をあげてを説明できない.
ユニバーサルデザインと評価 身の回りの環境における,システムデザインの基礎を十分理解し,その評価ができる. 身の回りの環境における,システムデザインの基礎をある程度理解し,その評価を簡単にすることができる. 身の回りの環境における,システムデザインの基礎を理解できず,その評価ができない.
評価方法及び
総合評価
 定期試験および演習レポートで評価する.定期試験(80%)演習レポート(20%:提出遅れは減点)を総合して評価し,総合得点の60%以上の得点率で合格とする.
学習方法 講義の他に,理解度を試す演習レポートを課す.これらの課題を予習,復習することにより正しい用語の利用方法やネットワークの仕組みを図解入りで説明できるようにする.
学生への
メッセージ
 人間工学や感性工学など,人と機械の仲介をなすシステム設計には欠かせない技術や概念について学習する.身の回りの環境や施設などを本科目の評価に沿って観察できる力を習得して欲しい.
学修単位への対応 本科目は,90分の授業に対して放課後・家庭で90分程度の自学自習が求められる.これらに対応して単元毎に課題や演習をレポートとして課す.
本校教育目標との対応
(5)
JABEE学習教育目標との対応
D-2