2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードHI306
科目名ネットワーク技術(Network Technology) 単位数2単位
対象学科人間情報システム工学科対象学年 3年開講期間 通年
科目区分専門基礎科目必修・選択必修履修/学修履修
授業形式 講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
清田 公保(人間情報システム工学科)教員室
3号棟3階
使用教科書
インターネット技術の絵本,アンク,翔泳社
参考書
ネットワーク現場の教科書,伊藤英樹,毎日コミュニケーションズ
科目の位置付けと
関連科目
 コンピュータを用いたインターネット技術の基礎となる科目であり,「ITパスポート試験」,「ネットワークスペシャリスト試験」などの情報処理技術者試験に関連する.関連科目としては,4年次の「情報ネットワーク」に連携していく.
科目の概要SNSに代表されるようにコンピュータ間をつなぐ情報ネットワーク網は,現代社会では必要不可欠な情報基盤である.本科目では,全世界規模で情報のやり取りが行えるグローバルネットワークの基礎であるインターネットにおける情報システムの基本構造,Webシステム,電子メール技術などの基本技術を習得する.また,ネットワークを利用したサーバーサイド技術や商取引,ネットワークセキュリティなどネットワークの運用を支える技術を身に付ける.
授業方針 以下の目標に沿った講義を行う.(1)インターネットを利用する上で基礎となる基本用語やシステム構造などを理解し,利用できる.(2)インターネットを利用したWebとメールシステムの基礎を理解し,代表的な接続方法が説明できる.(3)掲示板やチャット,ブログなどのSNSの基盤となる技術の概要を理解し,説明できる.(4)TCP/IPプロトコル,アドレスの割り当てなどネットワークの構成の基本を理解し,IPアドレスの割り当て法が説明できる.(5)インターネットマナーを厳守し,運用する基礎知識を身に付ける.

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス
2
本科目の内容,目的,カリキュラムとの関連性などを理解し,評価方法の確認を行う.
ネットワークの歴史
4
ネットワーク技術の概略を理解し,コンピュータとインターネットの歴史的背景を理解する.
インターネットの基礎
8
インターネットにおける通信速度,代表的な接続方法,ベストエフォートの考え方について理解し,説明できる.
Webとメール
10
World Wide Webの基本を理解し,Webブラウザの基本機能を説明することができる.電子メールの伝達方法とファイル転送,メールの基本的な書き方について理解し,利用することができる.
インターネット技術
10
SNS,RSS,P2Pなどの基本技術と利用形態を理解し,説明することができる.電子商取引,電子マネー,インターネット広告などのしくみを説明できる.
ネットワーク構成
10
TCP/IPプロトコルの基本構造が理解でき,IPアドレスやドメインサービスについて説明できる.
サーバーサイド技術
8
Webサーバーの仕組みや設定方法を理解し,代表的なWebプログラミングとしてCGI,PHPなどの概念を理解し,サーバーサイド技術の概要が理解できる.
セキュリティ技術
8
暗号化技術,認証技術,ファイヤーウォール,プロキシサーバーなどの基礎を理解し,代表的なセキュリティ対策について説明できる.

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

インターネット技術ネットワーク技術の概略を理解し,コンピュータとインターネットの歴史的背景を理解し,説明できる.インターネットにおける通信速度,代表的な接続方法,ベストエフォートの考え方について理解し,説明できる.ネットワーク技術の概略を理解できる.コンピュータとインターネットの歴史的背景を,おおまかに説明できる.インターネットにおける通信速度,代表的な接続方法,ベストエフォートの考え方について説明できる.ネットワーク技術の概略を理解できない.コンピュータとインターネットの歴史的背景を,全く説明できない.インターネットにおける通信速度,代表的な接続方法,ベストエフォートの考え方について説明できない.
WebとメールWWWを理解し,Webブラウザの基本機能を説明することができる.電子メールの伝達方法とファイル転送,メールの基本的な書き方について理解し,利用することができる.Webサーバーを構築し,サーバーサイドプログラミングのシステムを構築できる。WWWの基本部分を理解し,Webブラウザの基本機能を説明することができる.電子メールの伝達方法とファイル転送,メールの基本的な利用ができる.Webサーバーを構築し,サーバーサイドプログラミングの基本システムを構築できる。WWWの基本を理解し,Webブラウザの基本機能を説明することができない.電子メールの伝達方法とファイル転送,メールの基本的な書き方について,利用することができない. Webサーバーを構築できない。
インターネットサービスSNS,RSS,P2Pなどのインターネット技術を習熟し,基本技術と利用形態を説明することができる.電子商取引,電子マネー,インターネット広告などのしくみを相互に理解して説明できる.SNS,RSS,P2Pなどのインターネット技術の概略を理解し,基本技術と利用形態を説明することができる.電子商取引,電子マネー,インターネット広告などのしくみを説明できる.SNS,RSS,P2Pなどのインターネット技術の概略を理解できない.電子商取引,電子マネー,インターネット広告などのしくみを説明できない.
セキュリティ技術暗号化技術,認証技術,ファイヤーウォール,プロキシサーバーなどの基礎を習熟し,代表的なセキュリティ対策について具体的に説明できる.暗号化技術,認証技術,ファイヤーウォール,プロキシサーバーなどの基礎技術の概要を説明できる.代表的なセキュリティ対策について概略を説明できる.暗号化技術,認証技術,ファイヤーウォール,プロキシサーバーなどの基礎技術の概要を説明できない.代表的なセキュリティ対策について概略を説明できない.
評価方法及び
総合評価
定期試験および演習レポートで評価する.定期試験(80%)演習レポート(20%:提出遅れは減点)を総合して評価し,総合得点の60%以上の得点率で合格とする.
学習方法講義の他に,理解度を試す演習レポートを課す.これらの課題を予習,復習することにより正しい用語の利用方法やネットワークの仕組みを図解入りで説明できるようにする.
学生への
メッセージ
ネットワーク社会において様々なインターネット技術やサービスを理解し,活用していくために必須となる基礎科目である.ネットワーク管理者やサーバー管理者などの運用に携わるときに必要となるため,十分に理解して運用できるように知識を身につけて欲しい.
学修単位への対応該当なし
本校教育目標との対応
(2)
JABEE学習教育目標との対応