2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードCI412
科目名計測工学(Instrumental Engineering) 単位数2単位
対象学科制御情報システム工学科対象学年4年生開講期間通年
科目区分専門応用科目必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
ト 楠(制御情報システム工学科)教員室
5号棟 2階
使用教科書
木下源一郎、実森彰郎 「センシング工学入門」 コロナ社
参考書
前田良昭,木村一郎,押田至啓 「計測工学」 コロナ社
牧川方昭 吉田正樹 「ヒト心身状態の計測技術」 コロナ社
科目の位置付けと
関連科目
本科目は、ディジタル技術検定(制御部門)と関連が深い。関連する基礎科目は3年次に開講される制御機器学であり、関連する項目を復習して受講することが望まれる。また、システムを組み合わせるインテグレーションという観点から4、5年次に開講される制御工学とも関連が深い。 
科目の概要計測の技術は工業的な分野にとどまらず、日常のさまざまな場面で用いられている。現在、新機能材料の開発、新しいセンサ素子と計測技術の創出など計測とセンシング技術の発展がすざましい。本講義では、計測技術の基礎概念とともに、代表的なセンサ素子と計測システムを紹介する。さらに、最新の計測技術発展を取り上げて講義を行う。
授業方針計測工学に係る原理や技術の理解、説明能力の獲得を目標とする。制御を行うために基本的なセンサ素子を具体的な例として取り上げ、センサの動作原理、計測システムの紹介を行う。

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス
2
本講義の学習内容や目標、評価方法について理解する。
センシング工学の基礎
6
計測、センシングの概観紹介。計測システムの基本構成と計測技術における考え方を理解できる。
国際単位系とトレーサビリティ
6
国際単位系の基本を理解し、組立単位を把握できる。
センサデータとその誤差
8
計測データに含まれる誤差の理解、および計測誤差の処理技術基礎について理解する。
センサ素子の基本
6
センサ素子の基本処理および典型的な信号処理回路について理解し、説明できる。
位置、距離計測のセンサ
6
位置と距離量を測定する代表的なセンサとその動作原理を理解し、説明できる。
力、圧力計測のセンサ
6
力と圧力を測定する代表的なセンサとその動作原理を理解し、説明できる。
温度、化学量計測のセンサ
6
温度、化学量を測定する代表的なセンサとその動作原理を理解し、説明できる。
超音波センサ
4
超音波センサとその動作原理を理解し、説明できる。
光センサ
6
光センサ素子とその動作原理を理解し、説明できる。
計測の多次元化
4
複数の物理量を計測する上で把握できる対象物の特性計測を理解できる。

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

計測の基本考え方と計測システムの構成について評価する計測の基本概念とセンシングシステムの構成要素を理解し、実際の計測システムを機能要素部分に分け、その計測方式を説明できる。
計測の基本概念とセンシングシステムの構成要素を理解し、代表的な計測システムを要素部分に分けられる。また、計測方式を説明できる。計測の基本概念とセンシングシステムの構成要素について理解できない。
計測誤差とその基本処理について評価する計測データの誤差とその原因について理解し、計測目的に合わせてデータ処理の方法を考案できる。計測データの誤差とその原因について理解し、誤差を処理するための代表的なデータ処理方法を説明できる。計測データの誤差と代表的なデータ処理方法を説明できない。
各種物理量の計測センサとセンシングシステムについて評価する計測対象の物理量に合わせたセンサを選定でき、計測システムを構築することができる。各種物理量を計測するセンサの基本原理を理解し、計測システムの計測原理を説明できる。各種物理量を計測するセンサの基本原理と計測システムの計測原理を説明できない。
評価方法及び
総合評価
【評価方法】筆記試験、レポート課題により総合的に評価する。総合評価以外については、その時点で評価可能な項目を総合評価に準じた割合で評価する。【総合評価】中間試験・期末試験などの筆記試験(60%)、レポート課題(40%)とする。60%以上の得点率で目標達成とみなす。レポートの提出期限は課題提示と同時に示し、期限に遅れて提出されたレポートの評価点は0点とする。
学習方法自学学習の支援として、講義ごとに学習内容をまとめるプリントを配布し、原則として次回講義開始時に提出を求める。その取り組みを総合評価で述べた割合で総合成績に加味する。
学生への
メッセージ
計測技術は複数分野を横断する総合的な技術体系で、制御と情報処理を行うために基礎となる技術です。
学修単位への対応90分の授業に対して放課後・家庭で90分程度の自学自習が求められます。
本校教育目標との対応
(3)
JABEE学習教育目標との対応
D-1