2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードCI409
科目名組込みシステム基礎論(Basics of Embedded System) 単位数2単位
対象学科制御情報システム工学科対象学年4年開講期間通年
科目区分専門基礎科目必修・選択必修履修/学修学修
授業形式講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
遠藤厚志(制御情報システム工学科)教員室
遠藤教員室(5号棟5階)
使用教科書
情報処理学会 組込みシステム研究会 監修 戸川望 編著、「組込みシステム概論」、CQ出版株式会社
参考書
1、社団法人組込みシステム技術協会/エンベデッド技術者育成委員会 編著、「改定 組込みシステム開発のためのエンベデッド技術」、電波新聞社2、社団法人組込みシステム技術協会/エンベデッド技術者育成委員会 編著、「絵で見る組込みシステム入門」、電波新聞社3、社団法人組込みシステム技術協会/エンベデッド技術者育成委員会 編著、「エンベデッドシステム開発のための組込みソフト技術」、電波新聞社
科目の位置付けと
関連科目
計算機工学T、計算機工学U。マイクロコンピュータ基礎、ハードエウア設計論
科目の概要1、制御情報システム機器において、その重要性が指摘されているマイコンをコアデバイスとする組込みシステム技術基礎を学習対象とする.2、組込みシステムを構成するハードウエア、ソウフトウエアならびにそれらの関係について概説する.3、組込みシステム技術者に求められる知識・情報や組込みシステム構築のための要素技術・スキルを体系的・包括的に述べる.
授業方針1、事例を通して組込みシステムを理解し、その基本構成・動作を理解する.2、組込みシステムのコアデバイスであるマイコンを核としたハードウエア、および組込みシステムに使用されるRTOSとプログラム言語などを理解する.3、組込みシステムの開発環境、開発プロセスの現状およびそれらの課題を説明できる.4、組込みシステムに使用される通信・ネットワーク技術等が習得できる.

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス
2
組込みシステム概要
4
組込みシステムと社会とのかかわりを理解し説明できる.
組込みシステムの構成
6
組込みシステム構成、開発要素等についてその概要を理解し、説明できる.
組込みシステム構築のための資源技術
4
組込みシステム設計に求めれる要素技術についてその概要を理解し、説明できる.
組込みシステムの事例
4
情報機器、産業機器関連組込みシステムの要素技術とその動作を説明できる.
組込みシステムの開発工程
6
システムエンジニアリングプロセス、ハードウエア設計、ソフトウエア設計の視点から、クロス開発等のシステム開発工程を説明できる.
ハードウエア要素技術1
6
システムLSI、SoCアークテクチュア、およびCPU、メモリ、FPGA等のハードウエアについて概要を説明できる.
ハードウエア要素技術2
4
基本な入出力技術、周辺接続技術等のハードウエアについて概要を説明できる.
ソフトウエア要素技術1
6
ソフトウエア開発環境、ソフトウエアプロセス、オブジェクト指向開発手法等について概要を説明できる.
ソフトウエア要素技術2
6
リアルタイムOS(RTOS)について特徴、役割、動作などの概要を説明できる.
品質保証技術
4
システムを構成するハードウエアおよびソフトウエア部品に関する品質保証・安全設計技術について概要を説明できる.
通信・ネットワーク技術
4
組込みシステムの応用分野であるコンピュータ/FA/車載ネットワーク技術についてその概要を理解し、説明できる.
マルチメディア技術
4
組込みシステムにかかわるマルチメディア技術について、データ処理、表示デバイス、DSP等の点からその概要を理解し、説明できる.

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

組込みシステムの基礎知識組込みシステム全体を捉え、組込みシステムがどうのようなものであるかを具体例・ブロック図などを用いて論理的に説明することができる.組込みシステムを構成する基本的な要素および機能について具体例を概略を端的に説明できる.組込みシステムを構成する基本的な要素および機能について具体的な例の概略を説明できない.
組込みシステム開発の概要組込みシステムのさまざま開発工程について、システムエンジニアリングプロセス・ハードウエア設計・ソフトウエア設計の点から論理的に説明することができる.組込みシステムの開発工程について、ハードウエア設計・ソフトウエア設計の点から概略を端的に説明できる.組込みシステムの開発工程について、ハードウエア設計・ソフトウエア設計の点から概略を説明できない.
ハードウエア要素技術組込みシステムで使われるハードウエアの要素技術について全体を捉え、基盤となるSoC、プロセッサ、メモリ等の構成要素・役割を論理的に説明することができる.組込みシステムで使われるハードウエアの要素技術について全体を捉え、基盤となるSoC、プロセッサ、メモリ等の構成要素・役割を概略を端的に説明できる.組込みシステムで使われるハードウエアの要素技術について全体を捉え、基盤となるSoC、プロセッサ、メモリ等の構成要素・役割を概略を説明できない.
ソフトウエア要素技術組込みそフトウエアを開発する要素技術として、ソフトウエア開発環境、ソフトウエアプラットホーム等の重要となる概念や技術について論理的に説明することができる.組込みそフトウエアを開発する要素技術として、ソフトウエア開発環境、ソフトウエアプラットホーム等の重要となる概念や技術について概略を端的に説明できる.組込みそフトウエアを開発する要素技術として、ソフトウエア開発環境、ソフトウエアプラットホーム等の重要となる概念や技術を概略を説明できない.
評価方法及び
総合評価
定期試験(80%)、復習の筆記試験やリポートなど提出物等(20%)を総合し、マイコンを利用した制御情報機器システム技術者として履修すべき、組込みシステムを構成する技術内容、開発手順、要素技術としてのハードウエアおよびソフトウエア、品質信頼性保証、ならびにネットワーク、マルチメディア技術に関する理解の達成度を評価し、総合点60%以上で合格と判断する.定期試験は試験範囲の相違により重みづけが異なることもある.
学習方法実践的創造的技術習得のためには、積極的な自学自習が大切であり、目標達成の早道である.基礎的ではあるが、本教科で学ぶ関連する多くの個別事象の理解が本科目をマスターする早道である.
学生への
メッセージ
質問等は授業時間中、教員室も含めて随時受け付けます.配布するサブテキストの活用を勧める.
学修単位への対応90分の授業に対して放課後・家庭で90分程度の自学自習が求められます。
本校教育目標との対応
(3)
JABEE学習教育目標との対応
D-1(◎)