2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードCI406
科目名オペレーティングシステム(Operating System) 単位数2単位
対象学科制御情報システム工学科対象学年4年開講期間通年
科目区分基礎専門科目必修・選択必修履修/学修学修
授業形式講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
博多哲也(制御情報システム工学科)教員室
博多教員室(5号棟4階)
使用教科書
大澤範高,オペレーティングシステム,コロナ社
参考書
清水謙太郎,オペレーティングシステム,岩波書店
Qing Li,リアルタイム組込みOS基礎講座,翔泳社
科目の位置付けと
関連科目
情報処理技術者試験等の資格取得において関連性が非常に高い
科目の概要 オペレーティングシステムはコンピュータの最も基本的なソフトウエアであり,ハードウエア技術やコンピュータ利用技術に直接関係する.オペレーティングシステムの動作の仕組みや構成について理解することはコンピュータを使いこなすためにも重要である.本科目ではオペレーティングシステムおよび関連するソフトウエアの概要,ユーザからみた使用法,プロセス,メモリ管理,デバイス管理について学ぶ.また,適宜,講義内容に関連したプログラムを自ら作成し,動作確認を行なうレポートを課す.
授業方針1.オペレーティングシステムの基本的な役割,機能や構成の概要を理解する.
2.プロセス管理とプロセス間通信について原理や技術を理解する.
3.メモリ管理について,領域の管理や空間的管理,仮想記憶,ファイル管理の原理や技術を理解する.
4.デバイス管理について,外部装置の制御や通信制御の原理や技術を理解する.

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス
2
オペレーティングシステムの概要
2
OSの基本的な概念と機構およびそれらの関係を理解し,説明できる
実行管理
6
マルチタスキングの概念とそれを実現する仕組みおよび特徴を理解し,説明できる
同期・通信
4
複数のプロセスが協調するために利用される機能および協調を行う際の問題点とその解決方法について理解し,説明できる
デバイス管理
6
入出力装置を管理する仕組みと効率的な入出力の技法について理解し,説明できる
記憶領域管理
6
記憶領域の動的割り当て技法とその特徴および動的割り当てで生じる問題とその解決方法について理解し,説明できる
仮想記憶
4
仮想記憶を実現する技法と機構について理解し,説明できる
ファイルシステム
6
ファイル管理の仕組みについて理解し,説明できる
ネットワーク
6
OSのネットワーク管理について理解し,説明できる
分散処理
4
複数のコンピュータが協調するための仕組みと資源を遠隔共有する方法について理解し,説明できる
ユーザインターフェース
4
ユーザインターフェースおよびその仕組みについて理解し,説明できる
保護とセキュリティ
6
コンピュータ内の資源の保護とセキュリティの基礎について理解し,説明できる
構成法
4
OS内部の構成法について理解し,説明できる

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

 OSの概念と機構 OSの基本的な概念と機構およびそれらの関係を説明できる. OSの目的や機能について説明できる.
 OSの用語について説明ができない.
 実行管理 割り込み発生後の割り込み処理プログラムについて説明できる.
 プロセススケジューリングアルゴリズムの代表的な手法を説明できる.
 割り込み,プロセスの状態および排他制御について説明できる. 実行管理の用語について説明ができない.
 記憶管理 ページングや仮想記憶について説明できる. 記憶管理の手法をいくつか説明できる. 記憶管理の用語について説明ができない.
 デバイス管理,ファイルシステム,ネットワーク 効率的な入出力技法について説明できる.
 デバイス管理とファイルシステムやネットワークとの関連について説明できる.
 デバイス管理の手法をいくつか説明できる. デバイス管理の用語について説明ができない.
評価方法及び
総合評価
定期試験を70%,演習レポートを30%で評価する.レポートの提出期限は,その都度指定する.期限を過ぎたレポートは0点として評価する.筆記試験とレポートを総合して60%以上で合格とする.
学習方法 
学生への
メッセージ
演習でプログラムを作成する課題を出題する場合がある.C言語などでプログラムが作成できること.
学修単位への対応本科目は90分の授業に対して放課後・家庭で90分程度の自学自習が求められます.
本校教育目標との対応
(2),(3)
JABEE学習教育目標との対応
B-1(◎)