2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードCI307
科目名制御情報システム工学演習 単位数2単位
対象学科制御情報システム工学科3年対象学年3年開講期間通年
科目区分専門基礎科目 必修・選択必修履修/学修履修
授業形式講義規定授業時数(単位時間)60  
教員名(所属)
柴里弘毅(制御情報システム工学科)
教員室
5号棟2階
使用教科書
上 泰、堀 桂太郎、図解シーケンス制御実習、森北出版
適宜プリント使用
参考書
熊谷 英樹、ゼロからはじめるシーケンス制御、日刊工業新聞社
日野 満司、熊谷 英樹、シーケンス制御を活用したシステムづくり入門、森北出版
野中 謙一郎 他、技術レポートの作成と発表の基礎技法、コロナ社
藤吉 弘亘 他、実践ロボットプログラミング LEGO Mindstorms NXTで目指せロボコン!、近代科学社
科目の位置付けと
関連科目
関連する基礎科目は、制御工学基礎、制御情報システム概論など。関連する応用科目は、制御工学T、制御工学U、計測工学など。
科目の概要産業の高度化に伴い、機械化・自動化技術は急速に進歩している。その一翼を担う技術が自動制御である。自動制御は大別すると、目的に適合するように対象に所要の操作を加えるフィードバック制御と、あらかじめ定められた手順に従い対象を一段階ずつ動作させるシーケンス制御に分類される。はじめに、工場の生産ラインで広く用いられているシーケンス制御について講義する。まず、シーケンス制御の概念について説明し、図記号や文字記号などの表記などPLCの基本について述べる。次に、ラダー図の基礎について説明し、基本的なPLCシーケンス制御回路の設計を行う。後半は、フィードバック制御の学習として、センサ、アクチュエータ、コンピュータより構成されるロボットの基本構成について学ぶ。最後に、科学・技術文章の書き方について学び、自己の考えを小論文で表現する。
授業方針1. 自動制御の基礎を理解し、リレーシーケンス制御について説明できる。
2. ラダー図の基本的なルールを理解し、ラダー図を用いたシーケンス制御回路の動作を説明できる。
3. PLCの基礎を理解し、PLCシーケンス制御の基礎回路を作成できる。
4. LEGO Mindstormsを用いたロボットを作成し、作成したロボットの仕様や中身を説明できる。
5. 原稿用紙8枚程度の小論文を作成できる。

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

自動制御の基礎
2
本講義の学習内容や目標、評価方法について理解する。
リレーシーケンス制御の基礎
6
シーケンス制御回路でよく使用される操作用スイッチやリレー、検出用スイッチなどの基本部品の動作原理や図記号、用途を理解し、説明できる。
PLCの基本
6
PLCの内部回路の構成や実例などを理解し、説明できる。
ラダー図の基礎
4
ラダー図の基本的なルールをマスターし、説明できる。
PLCシーケンス制御の基礎回路
6
ラダー図を用いてPLCシーケンス制御の基礎回路を作成したり、ラダー図からシーケンス動作を読み取り説明できる。
PLCシーケンス制御の応用回路
8
基礎回路を発展させて、タイマやカウンタ、光電スイッチなどを用いた応用回路を理解し、動作を説明できる。
3DCADを用いたモデリングと福祉機器のデザイン
14
3Dモデリングツールを用いて、基礎的な形状を設計できる。福祉機器のアイデアを自ら考案・デザインし、プレゼンテーションできる。
科学技術文章作成の基礎
14
科学技術文章作成の基本を学び、初歩的な誤りを指摘することができる。自分の考えを、論理的に述べることができる。

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

リレーシーケンス制御の基礎、
PLCシーケンス制御の回路の理解について評価する。
操作用スイッチやリレー、検出用スイッチなどの基本部品の動作原理や図記号、用途を理解し、説明できる。ラダー図を用いてPLCシーケンス制御の基礎回路を作成したり、ラダー図からシーケンス動作を読み取り説明できる。タイマやカウンタ、光電スイッチなどを用いた応用回路を理解し、動作を説明できる。操作用スイッチやリレー、検出用スイッチなどの基本部品の動作原理や図記号、用途を理解し、説明できる。ラダー図を用いてPLCシーケンス制御の基礎回路を作成したり、ラダー図からシーケンス動作を読み取ることが概ねできる。
 
操作用スイッチやリレー、検出用スイッチなどの基本部品の動作原理や図記号、用途を理解していない。ラダー図を用いてPLCシーケンス制御の基礎回路を作成したり、ラダー図からシーケンス動作を読み取ることができない。
 
3DCADを用いたモデリングと福祉機器のデザイン3Dモデリングツールを用いて、基礎的な形状だけでなく、やや複雑な形状のモデルを設計できる。よく考察された福祉機器のアイデアを自ら考案・デザインし,他者の共感が得られるように分かりやすくプレゼンテーションできる。3Dモデリングツールを用いて、基礎的な形状のモデルを設計できる。福祉機器のアイデアを自ら考案・デザインし,他者にプレゼンテーションできる。3Dモデリングツールを用いて、基礎的な形状のモデルを設計できない。福祉機器のアイデアを自ら考案・デザインできない。
科学技術文章作成の基礎科学技術文章作成の基本理解し、初歩的な誤りを指摘できるだけでなく、自身の考えを、論理的に述べることができる。また、盗作やデータ捏造などの不正行為の問題点、論文記述のための基本ルールを理解し説明できる。科学技術文章作成の基本理解し、初歩的な誤りを指摘できる。また、盗作やデータ捏造などの不正行為の問題点、論文記述のための基本ルールを理解し、概ね説明できる。科学技術文章作成の基本理解しておらず、初歩的な誤りを指摘できない。また、盗作やデータ捏造などの不正行為の問題点、論文記述のための基本ルールを理解していない。
評価方法及び
総合評価
中間試験・期末試験などの筆記試験(60%)、レポート、自学学習プリント評価(40%)とする。各種コンテストなどの参加は、レポート評価の一部として加点する。なお、レポートの提出期限は課題提示と同時に示し、期限に遅れて提出されたレポートの評価点は0点とする。全体の60%以上の得点率で目標達成とみなす。
学習方法自学学習の支援として学習内容をまとめるプリントを配布するので、復習をしっかりと行い授業に集中できる環境をしっかりと整えてもらいたい。
学生への
メッセージ
3年生に進級し、本格的な専門科目の学習がいよいよスタートします。目標をしっかりと定め、目的意識を維持しながら授業に臨んでください。演習は、自らの取り組みが一番重要です。授業の枠を超えて、資格試験や各種コンテストに積極的に取り組んでください。一緒にがんばりましょう!
学修単位への対応該当なし
本校教育目標との対応
(3),(6)