科目コード | CI203 | ||||
科目名 | 計算機工学T(Computer Engineering T) | 単位数 | 3単位 | ||
対象学科 | 制御情報システム工学科 | 対象学年 | 2年 | 開講期間 | 通年 |
科目区分 | 専門基礎科目 | 必修・選択 | 必修 | 履修/学修 | 履修 |
授業形式 | 講義 | 規定授業時数(単位時間) | 90 |   | |
教員名(所属) | 寺田晋也(制御情報システム工学科) 中島栄俊(制御情報システム工学科) | 教員室 | 5号棟 4F(中島) | ||
使用教科書 | 「浜辺隆二」著 “論理回路入門”,森北出版 | ||||
参考書 | 「高橋寛」著 “論理回路ノート”,コロナ社 | ||||
科目の位置付けと 関連科目 | 計算機工学U,マイクロコンピュータ基礎,組み込みシステム基礎論,ハードウェア設計論など | ||||
科目の概要 | 計算機のハードウェアに関する入門科目として,計算機内部で使用される論理回路を扱い,組合せ回路と順序回路の設計法について演習を伴った講義を行う.講義では,計算機内部における情報の表現法,論理演算,組合せ回路の設計法および順序回路の設計法を具体的に解説する.また,設計を実際の回路で構成し,その評価・確認のために演習を行う.講義においてはマイクロコンピュータとの関連性についても触れる. | ||||
授業方針 | @計算機内部の情報を2進数や16進数で表現・処理する力を身につける. A論理値の概念を理解し,論理式の取り扱いができる. B論理関数表現(簡単化を含む)とMIL記号による表現との相互変換ができる. C組合せ回路の設計法を理解し,加算器や比較器などの具体的な回路を自在に設計できる. D順序回路の設計法を理解し,状態遷移図・表による表現ができる. Eカウンタやシフトレジスタなどの具体的な順序回路を設計できる. |
授業項目 | 時数 | 達成目標(習得すべき内容) |
ガイダンス | 授業の内容,方法,評価方法を理解する. | |
計算機内部の表現と論理関数 | 計算機で取り扱う2進数・16進数の表現方法を理解し,10進数も含めた基数変換をすることができる.また,基本論理演算として,集合論の基礎,真理値表,ブール代数の基本法則および論理記号が理解でき,論理関数のカルノー図による簡単化の原理を理解し,冗長項(don't care term)を含めた簡単化ができる. | |
組み合わせ回路の設計 | 組合せ回路(AND,OR,NOR,NOT,NANDなど)による基本回路について理解し,それらを組み合わせた具体的な加算器,減算器,比較器,エンコーダ・デコーダ,マルチプレクサ・デマルチプレクサなどの構成回路について理解できる. | |
順序回路の設計 | 記憶回路として用いられる各種フリップフロップ(SR-FF,D-FF,JK-FF)回路と動作,および特性方程式による表現法を理解し,簡単な順序回路が設計できる. | |
レジスタとカウンタの設計 | 順序回路の具体例として,レジスタ,シフトレジスタ,カウンタ(同期式)を取上げ,その動作が理解でき,設計ができる. | |
応用回路例 | CPLDやFPGAの概要が理解できる. |
ルーブリック | |||
評価項目 | 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
基数変換 | 整数・小数を2進数,10進数,16進数で表現でき,基数の変換がすべて相互にできる. | 整数・小数を2進数,10進数,16進数で表現でき,基数の変換が相互にできる. | 整数・小数を2進数,10進数,16進数で表現できない.基数の変換が相互にできない. |
論理式 | 基本的な論理演算を行うことができ,複雑な論理関数を論理式として表現できる. | 基本的な論理演算を行うことができ,任意の論理関数を論理式として表現できる. | 基本的な論理演算を行うことができず,任意の論理関数を論理式として表現できない. |
論理回路 | 複雑な組み合わせ論理回路を論理式で表現でき,真理値表から論理式を作ることができる. | 基本的な組み合わせ論理回路を論理式で表現でき,真理値表から論理式を作ることができる. | 組み合わせ論理回路を論理式で表現できず,真理値表から論理式を作ることができない. |
論理回路の設計 | 与えられた仕様を満足することができる組み合わせ論理回路を設計することができる. | 簡単に設計できる仕様を満足することができる組み合わせ論理回路を設計することができる. | 簡単に設計できる仕様を満足することができる組み合わせ論理回路を設計することができない. |
評価方法及び 総合評価 | 定期試験(80%),小テスト等復習の筆記試験(10%),レポートなど提出物(10%)を総合し,コンピュータを利用した機器制御技術者として,基本的な論理回路の構成について,その理解の程度を評価する.また論理回路の特質から個々の回路の動作の理解が不十分でも,それらが組み合わされた回路の理解度を総合的に評価し、その結果が60%以上であれば目標達成とする. |
学習方法 | 本授業はディジタル技術者・情報処理技術者の基本的な回路構成を学ぶものであり,多くの参考書もある。また,今後の専門科目の基礎となり,関連する資格試験もあるので,資格取得の勉強もこの科目の理解を深める事になる. |
学生への メッセージ | 授業は演習実験を伴うので,自力で解くことが理解への早道である.質問等は時間中はもちろん,教員室,電子メール等でも受け付けるので,少しでも分からないことは早期に解決するようにして貰いたい. |
学修単位への対応 | 該当なし |
本校教育目標との対応 | JABEE学習教育目標との対応 |