2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードAN215
科目名音響システム工学(Accoustic System Engineering) 単位数1単位
対象学科電子情報システム工学専攻対象学年2年開講期間前期
科目区分情報制御系必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義規定授業時数15  
教員名(所属)
中島 栄俊(制御情報システム工学科)教員室
5号棟4階
使用教科書
独自の資料を利用
参考書
音・音場のディジタル信号処理(コロナ社)
科目の位置付けと
関連科目
 
科目の概要音響システムの基礎と様々な分野で用いられている音響システムの概説、それらが抱える問題点・解決手法について以下の内容を中心に説明する。また、講義内容に関して、コンピュータシミュレーションでアルゴリズムを動作させ、その結果について議論する。
授業方針音響信号の解析ができる.逆フィルタ・適応フィルタの設計ができる.音源方向推定手法・音源分離手法(雑音抑圧手法)について説明ができる.音場

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

ガイダンス
Guidance
0.5
本授業の評価方法、課題提出方法などについて理解できる.
音響信号処理における基礎理論
Basic theorem for acoustics signal processing
2.5
信号の表現方法、量子化手法、スペクトル、位相等について説明ができ、実信号においてそれらを求めることができる.
逆フィルタ設計とその特性
Inverse filter and its characteristics
3
逆フィルタの設計手法について説明できる.また、それぞれのフィルタをシミュレーションを通して設計できる.また実際のインパルス応答からその逆フィルタを求めることができる.
適応フィルタとエコーキャンセラー
Adaptive filter for echo canceller
3
エコー発生原理を説明でき、シミュレーション上でエコーを発生させることができる.エコーキャンセラの基本原理を理解できる.適応フィルタによるエコーキャンセラを作成し、その性能の評価ができる.
ビームフォーマによる音源位置推定と音源分離
DOA estimation and sound segregation based on beam forming
3
DAS法、MV法による音源位置推定および音源分離手法を理解できる.MUSIC法による音源方向推定を理解できる.空間エリアシングについて理解できる.シミュレーションと実信号による音源方向推定結果、音源分離結果を比較しその精度を確認することができる.
室内伝達関数の測定
Measurement of room impulse response
3
TSP信号を用いた室内伝達関数測定法について理解できる.同期加算による雑音抑圧について理解できる.実際にいくつかの部屋の伝達関数を測定し、その違いを検討することができる.実環境下で測定された音声信号から推定した伝達関数を用いて原信号を回復することができる.

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

音響信号処理における基礎理論音響信号の表現方法、量子化手法、スペクトル、位相等について説明ができ、実信号においてそれらを求めることができる.また、コンピュータ言語を用いてこれらを実装することができる音響信号のサンプリング手法、量子化手法、スペクトル、位相等について説明ができる。音響信号のサンプリング手法、量子化手法、スペクトル、位相等について説明することができない。
逆フィルタ設計とその特性逆フィルタの設計手法について説明できる.また、それぞれのフィルタをシミュレーションを通して設計できる.また実際のインパルス応答からその逆フィルタを求めることができる。逆フィルタの設計手法について説明できる.また、それぞれのフィルタをシミュレーションを通して設計できる.逆フィルタの設計手法について説明することができない。逆フィルタの役割について説明することができない。
ビームフォーマによる音源位置推定と音源分離DAS法、MV法による音源位置推定および音源分離手法を理解できる.MUSIC法による音源方向推定を理解できる.空間エリアシングについて理解できる.シミュレーションと実信号による音源方向推定結果、音源分離結果を比較しその精度を確認することができる.DAS法、MV法による音源位置推定および音源分離手法を理解できる.空間エリアシングについて理解できる.DAS法、MV法による音源位置推定および音源分離手法を理解することができない。
室内伝達関数の測定TSP信号を用いた室内伝達関数測定法について理解できる.同期加算による雑音抑圧について理解できる.実際にいくつかの部屋の伝達関数を測定し、その違いを検討することができる.実環境下で測定された音声信号から推定した伝達関数を用いて原信号を回復することができる.TSP信号を用いた室内伝達関数測定法について理解できる.また同期加算によるSN比改善手法について理解できる。室内伝達関数について理解できない。TSP信号を理解することができない。
評価方法及び
総合評価
【評価方法】定期試験、およびレポートで評価する。【総合評価】試験を60%、レポートおよびレポート評価を40%として総合評価を行い、得点率60%以上をもって目標達成とする。レポートの提出遅延は評価点の50%減点とする。
学習方法理論を学習すると同時にMATLABを用いて各種シミュレーションおよび信号の評価を行う。
学生への
メッセージ
本授業で用いる資料は一部を英語とします。 
学修単位への対応1単位あたり30時間程度の自学自習が求められます。
本校教育目標との対応
 (2)
JABEE学習教育目標との対応
D-1