科目コード | AN209 | ||||
科目名 | 波形伝送工学(Waveform transmission engineering or Signal Integrity) | 単位数 | 2単位 | ||
対象学科 | 電子情報工学システム専攻 | 対象学年 | 1,2 | 開講期間 | 前期 |
科目区分 | 電子通信系 | 必修・選択 | 選択 | 履修/学修 | 学修 |
授業形式 | 講義 | 規定授業時数 | 15 |   | |
教員名(所属) | 下塩義文(専攻科,情報通信エレクトロニクス工学科) | 教員室 | 1号棟3階 | ||
使用教科書 | Paul, Clayton R.,"Transmission Lines in Digital Systems for EMC Practitioners," John Wiley & Sons, Inc. | ||||
参考書 | C.R.Paul,"Introduction to Electromagnetic Compatibility,"John Wiley & Sons, Inc. C.R.Paul,"Transmission Lines in Digital and Analog Electronic Systems: Signal Integrity and Crosstalk,"John Wiley & Sons, Inc. | ||||
科目の位置付けと 関連科目 | |||||
科目の概要 | 高速デジタル信号の伝送において、波形をいかに劣化させることなく伝送するかが重要である。本講義においては、プリント基板の配線、LSI内部の配線、ケーブルによる伝送など各種の信号伝送系にけるSignal integrity(信号品質)に関する技術を教授する。 | ||||
授業方針 | 各種受動素子の高周波特性を理解し、伝送線路を分布定数で表すことができる。作成した伝送線路の等価回路を用いて、信号の時間領域、周波数領域での信号伝送特性を求めることができる。信号品質を計測するための各種計測技術を理解し、計測を行うことができる。各種のノイズ対策素子を用いて対策を行うための基礎を理解する。 |
授業項目 | 時数 | 達成目標(習得すべき内容) |
電気回路素子の基本特性 Basic characteristics of electronic componets | 抵抗、キャパシタンス、内部インダクタンス、外部インダクタンスの等価回路を描き、周波数特性を説明できる. | |
伝送線路のモデル化 Modeling of transmission lines | オープン・ショート法を用いて測定した結果からモデル化ができる.TDR法によるモデル化ができる.計算によるモデル化を理解する. | |
伝送線路の解析技術 Analysis method of transmission lines | 行列を用いた解析法を理解し、クロストークの計算ができる.時間領域の解析法を理解し、波形を描くことができる.モードを用いた解析ができる.SPICEによるシミュレーションを含む. | |
高速信号伝送計測技術 Measurement techniques for high speed digital transmissions | デジタルオシロ、TDRによる計測ができる.sパラメータの係数を説明でき,ミックスドモードsパラメータとsパラメータの変換ができる.微小ループアンテナを用いた計測ができ、時間領域に測定に応用できる. | |
各種対策技術 EMC countermeasure techniques | 各種EMIフィルタ,コモンモードチョークの原理を説明でき,適切に使用できる.接地技術を理解する.雷サージに対する対策法を理解し、避雷器の使い方がわかる. | |
試験 | 試験 |
ルーブリック | |||
評価項目 | 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
電気回路素子の基本特性 | 抵抗、キャパシタンス、内部インダクタンス、外部インダクタンスの等価回路を描き、その物理モデルとの対応を説明でき、周波数特性を説明できる. | 抵抗、キャパシタンス、内部インダクタンス、外部インダクタンスの等価回路を描き、周波数特性を説明できる. | 抵抗、キャパシタンス、内部インダクタンス、外部インダクタンスの等価回路を知らない. |
伝送線路のモデル化 伝送線路の解析技術 | 複数の伝送線路について,モデル化ができる.TDR法によるモデル化ができる.計算によるモデル化を実行できる. 行列を用いた解析法を理解し、クロストークの計算ができ、その特性を説明できる.時間領域の解析法による計算ができ、波形を描くことができる.モードを用いた解析ができる.SPICEによるシミュレーションができ、その特性を説明できる. | オープン・ショート法を用いて測定した結果からモデル化ができる.TDR法によるモデル化ができる.計算によるモデル化を理解する. 行列を用いた解析法を理解し、クロストークの計算ができる.時間領域の解析法を理解し、波形を描くことができる.モードを用いた解析ができる.SPICEによるシミュレーションができる. | オープン・ショート法を知らない.TDR法を知らない. クロストークの知識がない.SPICEを操作できない. |
各種計測技術 | デジタルオシロ、TDRによる計測原理を説明でき、計測ができる.sパラメータの係数を説明でき,ミックスドモードsパラメータとsパラメータの変換式を導出できる.微小ループアンテナを用いた計測ができ、時間領域に測定に応用できる. | デジタルオシロ、TDRによる計測ができる.sパラメータの係数を説明でき,ミックスドモードsパラメータとsパラメータの変換ができる.微小ループアンテナを用いた計測ができる. | デジタルオシロ、TDRによる計測ができない.sパラメータを知らない.微小ループアンテナを用いた計測ができない. |
各種対策技術 | 各種EMIフィルタ,コモンモードチョークの原理を数式的に説明でき,適切に使用できる.接地技術を理論的に説明できる.雷サージに対する各種の対策法を理解し、避雷器の使い方が設計できる. | 各種EMIフィルタ,コモンモードチョークの原理を説明でき,適切に使用できる.接地技術を理解する.雷サージに対する基本的な対策法を理解し、避雷器の使い方がわかる. | 各種EMIフィルタ,コモンモードチョークの原理を説明できない.接地について知らない.雷サージや避雷器を知らない. |
評価方法及び 総合評価 | 筆記試験を40%,レポートを60%の割合で評価し,60%以上を達成とする. |
学習方法 | |
学生への メッセージ | 期限を過ぎたレポートは,0点として評価する.質問についてはいつでも教員室で対応する他,メールでも受け付けるので利用されたい。 本科目は教科書は英文のものを用い,試験も英語で行う. |
学修単位への対応 | 本科目は1単位当たり,15時間の講義と30時間の自学自習(課題レポート等)から構成される. |
本校教育目標との対応 | JABEE学習教育目標との対応 |