2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードAN130
科目名人間生体工学(Human Bio Engineering) 単位数2単位
対象学科電子情報システム工学専攻対象学年1年開講期間前期
科目区分情報制御系必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義規定授業時数15  
教員名(所属)
合志 和洋(人間情報システム工学科)教員室
3号棟3階
使用教科書
人間生体工学(自作)
参考書
大西昇「生体情報処理」昭晃堂
小杉幸夫,武者利光「生体情報工学」森北出版株式会社
福田忠彦「生体情報システム論」産業図書
科目の位置付けと
関連科目
ヒューマンインタフェース技術や感性情報工学と並び、人間工学には密接に関係のある科目である.
科目の概要本科目では,人間の特性を工学に取り入れるための技術を学ぶ.まず,見ること,聞くこと,触ることなど,脳でなされている生体情報処理の仕組みとその特性について,生理的および心理的側面から述べる.また,脳機能や生体機能の評価手法として,時間的,周波数的,および時間−周波数的解析方法,ならびに心理物理学的評価手法について述べ,生体情報の工学技術への利用を可能にする.さらに,生体情報を利用した環境などの評価技術について,実例を挙げて紹介する.
授業方針(1) 生体における情報処理,およびその定量化のための手法を理解し説明できる.
(2) 生体情報の工学への応用のための考え方,とらえ方を理解し説明できる.
(3) 実例などにより,生体工学の重要性と将来的動向を理解し説明できる.

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

1. ガイダンス
Guidance
0.5
本科目の内容,目標,進め方,成績評価方法などの説明を受ける.
2. 生体における情報処理
Information processing of human
0.5
人間を情報処理システムとしてとらえ,外部からの刺激に対する知覚・認知・判断を行う生体情報処理の全体のイメージを理解し説明できる.
3. 情報処理系としての脳
Brain as information processing system
1
生体情報の処理装置としての脳について,どのような構造であるのか,どのような機能や役割を持っているのかなどの概要を理解し説明できる.
4. 情報伝達系としての神経系
Nerve system as information transmission system
1
脳の基本要素である神経系について,どのような構造であるのか,どのようにして生体情報を伝達するのかなどの概要を理解し説明できる.
5. 視覚系,聴覚系,触覚系の構成と心理Organization and psychology of visual system, auditory system, and tactile system
6
人間の感覚系としての視覚系,聴覚系,および触覚系について,神経回路の構成および心理的な働きを理解し説明できる.
6. 感覚系共通点と相互作用
Common sense and mutual effect of sensation
1
感覚系における法則や共通点,相互作用についても理解し説明できる.
7. 生体信号の生成と運動制御
Human motion control
1
運動制御について,運動系における力の発生源である筋,および筋に運動指令を伝える神経系について理解し説明できる.
8. 人間情報処理系の測定方法と評価
Measuring and evaluation of human information processing system
1
脳波などの生体情報の計測・解析手法や主観的な評価手法である心理物理学的手法について理解し説明できる.
9. 人間生体工学の応用
Application of human bio engineering
4
人間生体工学の応用についてグループワークで議論し,提案する企画について説明することができる.

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

生体情報処理とその定量化手法生体における情報処理,およびその定量化のための手法について,基礎的な用語を用いてわかりやすく論理的に説明することができる.生体における情報処理,およびその定量化のための手法について,概略を端的に説明できる.生体における情報処理,およびその定量化のための手法について,概略を説明できない.
生体情報工学の考え方生体情報の工学への応用のための考え方,とらえ方について,基礎的な用語を用いてわかりやすく論理的に説明することができる.生体情報の工学への応用のための考え方,とらえ方について,概略を端的に説明できる.生体情報の工学への応用のための考え方,とらえ方について,概略を説明できない.
生体工学の重要性と将来的動向生体工学の重要性と将来的動向について,基礎的な用語を用いてわかりやすく論理的に説明することができる.生体工学の重要性と将来的動向について,概略を端的に説明できる.生体工学の重要性と将来的動向について,概略を説明できない.
評価方法及び
総合評価
【評価方法】レポートとグループワークで評価する.
【総合評価】本講義を通じて2回程度のレポート課題を実施し,各100点で評価する.なお,レポートを提出しない者は,当該レポートの点数を0点とする.グループワークは,取り組み60点,発表40点の100点で評価する.そして,レポート点40%とグループワーク点60%で総合評価を行う.総合平均点が60%以上の得点率で目標達成とみなす.
学習方法本講義において、各レポートは自学学習の時間において調査・整理して作成すること.
学生への
メッセージ
 
学修単位への対応放課後・家庭で60時間の自学学習が課せられます.
本校教育目標との対応
 (4)
JABEE学習教育目標との対応
D-2(○)