科目コード | AN126 | ||||
科目名 | ロボット工学特論(Advanced Topics of Robotics) | 単位数 | 2単位 | ||
対象学科 | 電子情報システム工学専攻 | 対象学年 | 1年 | 開講期間 | 後期 |
科目区分 | 情報制御系 | 必修・選択 | 選択 | 履修/学修 | 学修 |
授業形式 | 講義 | 規定授業時数 | 15 |   | |
教員名(所属) | 永田 正伸(制御情報システム工学科) | 教員室 | 5号棟4階 | ||
使用教科書 | 吉川恒夫著:「ロボット制御基礎論」コロナ社 | ||||
参考書 | Richard P.Paul:ROBOT MANIPULATORS(The MIT Press), John J.Craig:Introduction to ROBOTICS(Addison-Wesley), 美多勉、大須賀公一共著:ロボット制御工学入門(コロナ社) | ||||
科目の位置付けと 関連科目 | この科目は、専攻科の「計測と制御」、本科の「制御工学T、U」、「バイオメカニクス」、「応用物理学」と関連がある。 | ||||
科目の概要 | 一般的なロボット(マニピュレータ)は開ループリンク機構であり、3次元空間を作業領域とする場合は、煩雑な運動学および動力学の知識が必要となる。特に、ロボットに希望する動作を実現するためには、逆運動学方程式を解く必要がある。一方、ロボットの制御を行う場合には、予めシミュレーションによる検証を行うことが望ましいが、そのためには、順動力学さらに逆動力学問題を解く必要がある。本講義では、これらのロボット開発における基本的な知識の習得を行う。 | ||||
授業方針 |
授業項目 | 時数 | 達成目標(習得すべき内容) |
1.位置と姿勢 (1. Descriptions of Positions and Orientations:Configurations) | マニピュレータのリンクに固定されたリング座標系を表現するための物体座標系の表現方法,特に座標の回転変換,オイラー角による姿勢表現について理解し、説明できる. | |
2.座標変換 (2. Coordinate Transformation) | 座標系間の位置と姿勢の関係を表す同時変換について理解し、説明できる. | |
3.手先位置と関節変数 (3. Relation between Configurations of End-effector and Joint Variables) | マニピュレータの手先位置を各リンクの関節変数を用いて表す一般的方法を理解し、説明できる. | |
4.順運動学、逆運動学 (4. Forward Kinematics and Inverse kinematics of Manipulators) | 6自由度マニピュレータのリンク座標間の関係と同次変換行列の関係を理解し、説明できる。さらに,代数的方法および手先位置と関節変数の微分関係を理解し、逆運動学問題を説明できる。 | |
5.動力学 (5. Dynamics of Manipulators) | ニュートン・オイラー法によるマニピュレータの運動方程式の導出過程を理解し、説明できる. |
ルーブリック | |||
評価項目 | 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
位置と姿勢 座標変換 | ・マニピュレータのリンクに固定されたリング座標系を表現するための物体座標系の表現方法,特に座標の回転変換,オイラー角による姿勢表現について理解し、座標間の位置ベクトルおよび姿勢行列を導出できる. ・座標系間の位置と姿勢の関係を表す同時変換について理解し、座標間の同時変換行列を導出できる. | ・マニピュレータのリンクに固定されたリング座標系を表現するための物体座標系の表現方法,特に座標の回転変換,オイラー角による姿勢表現について理解し、説明できる. ・座標系間の位置と姿勢の関係を表す同時変換について理解し、説明できる. | ・マニピュレータのリンクに固定されたリング座標系を表現するための物体座標系の表現方法,特に座標の回転変換,オイラー角による姿勢表現について説明できない。 ・座標系間の位置と姿勢の関係を表す同時変換について説明できない. |
手先位置と関節変数 | マニピュレータの手先位置を各リンクの関節変数を用いて表す一般的方法を理解し、各関節座標間の同時変換行列を導出できる. | マニピュレータの手先位置を各リンクの関節変数を用いて表す一般的方法を理解し、説明できる. | マニピュレータの手先位置を各リンクの関節変数を用いて表す一般的方法を説明できない. |
順運動学、逆運動学 | 6自由度マニピュレータのリンク座標を設定し,それらの同次変換行列を求め,これらの同時変換行列を用いて順運動学方程式を導出できる.さらに,代数的方法および手先位置と関節変数の微分関係を用いて逆運動学問題を解くことができる. | 6自由度マニピュレータのリンク座標間の関係と同次変換行列の関係を理解し、説明できる。さらに,代数的方法および手先位置と関節変数の微分関係を理解し、逆運動学問題を説明できる。 | 6自由度マニピュレータのリンク座標間の関係と同次変換行列の関係を説明できない。また,代数的方法および手先位置と関節変数の微分関係を用いて逆運動学問題が説明できない。 |
動力学 | ニュートン・オイラー法によるマニピュレータの運動方程式の導出過程を理解し、nリンクマニピュレータの運動方程式を導出できる. | ニュートン・オイラー法によるマニピュレータの運動方程式の導出過程を理解し、説明できる. | ニュートン・オイラー法によるマニピュレータの運動方程式の導出過程が説明できない. |
評価方法及び 総合評価 | 【評価方法】定期試験、演習レポートで評価する。【総合評価】定期試験等筆記試験(50%)、演習レポート(50%)を総合し、ロボット開発における基本的な知識となる,3次元での順運動学,逆運動学および動力学に関する理解の程度を評価する。総合60%以上の得点率で目標達成とみなす.演習レポートの提出期限は課題提示と同時に示し、期限に遅れて提出されたレポートの評価点は0点とする。 |
学習方法 | 自学学習については、授業内・HP等での指示に基づくレポートを期末に提出し、上記演習レポート評価50%のうち、10%の評価として総合評価に算入する。 |
学生への メッセージ | 本授業では、専門用語を英語で実施します。 |
学修単位への対応 | 本科目は、1単位あたり30時間程度の自学自習が求められます。 |
本校教育目標との対応 | JABEE学習教育目標との対応 |