2014年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードTE508
科目名アナログシステム(Analog System) 単位数2単位
対象学科情報通信エレクトロニクス工学科対象学年5開講期間通年
科目区分専門応用科目必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義規定授業時数60実時間数50
教員名(所属)
大石信弘(情報通信エレクトロニクス工学科)教員室
2号棟2階
使用教科書
アナログ電子回路のキホンのキホン(木村誠聡著、秀和システム)
参考書
SPICEによる電子回路設計(John Keown著、東京電機大学出版局)
集積回路A(荒井英輔著、オーム社)
科目の位置付けと関連科目本科目は電気回路学T、電子回路学Uの応用として位置づけられる。
科目の概要アナログ集積回路の解析と設計を主題として、アナログ回路システムについて解説する。まず、本講義で用いる解析手法であるSpiceを解説し、次に基本的なアナログ回路の解析を行う。さらに、高度なアナログ回路について解析を行う。その後、集積回路のマスクパターン設計に用いられる設計ルールについて解説する。
授業方針本科目は受講生を6グループに分けて、グループによる輪講発表を義務付ける。輪講は全部で24回とし、1グループあたり年4回割り当てる。

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

アナログ回路に必要な法則
8
オームの法則、キルヒホッフの法則、重ねのりを理解し、インピーダンス軌跡およびアドミタンス軌跡を描くことができる。
アナログ回路を構成する部品
8
アナログ回路を構成する基本的な部品の特性を理解する。
基本のアナログ回路
26
基本的なアナログ回路の一例として、共振回路、増幅回路、演算回路、フィルタ、電源回路を構成することができ、その特性をSpiceを用いて解析できる。
高度なアナログ回路とデジタル回路
14
高度なアナログ回路の一例として、変調回路を構成し、その特性を解析できる。また、デジタル回路の一例としてパルス回路を構成し、その動作をアナログ回路の解析法を用いて、高周波動作における問題点を指摘できる。
集積回路のマスクパターン設計
4
与えられた設計ルールから、基本的な集積回路のマスクパターンを設計できる。
評価方法及び総合評価年4回の中間試験・期末試験と輪講発表およびレポートを総合的に評価する。
評価における割合は、試験を60%、輪講の教員による評価を10%、学生相互による評価を10%、そしてレポートを20%とする。
学習方法輪講で担当することになった時間において、教科書に書かれている内容、取り上げた回路の構成とLTSpiceでの結果(出力、各接点の電圧・電流・電力の時間変化、周波数特性、位相特性など)、結果の考察、改善の提案、などを発表する。また、レジュメおよびパワーポイントの発表資料も配布すること。
学生へのメッセージこの講義の初期においては、LTSpiceを自分で使いこなせるようにしておくことが重要である。また、全体を通して、自分でLTSpiceの条件をいろいろ変えて試しながら、これまでに学んだ電子回路T、Uの知識への理解を深めようとする態度を身に着けてほしい。
学修単位への対応本科目は学修単位の科目であるため、自宅学習を40H課す。この時間は、レポート4回の作成、定期試験4回の勉強ならびに輪講発表4回/グループの準備で確保する。
本校教育目標との対応
(3)
JABEE学習教育目標との対応
D-1