2014年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードLK106
科目名化学I (Chemistry I) 単位数3単位
対象学科全学科対象学年1年開講期間通年
科目区分基礎科目必修・選択必修履修/学修履修単位
授業形式講義規定授業時数90実時間数75
教員名(所属)
松上 優(共通教育科)教員室
1号棟 1F
使用教科書
「化学基礎」 数研出版株式会社 辰巳 敬 他 8名
「化学」   数研出版株式会社 辰巳 敬 他13名
参考書
「リードα 化学基礎+化学」    数研出版株式会社 数研出版編集部
「フォローアップドリル化学基礎」 数研出版株式会社 数研出版編集部
「フォトサイエンス化学図録」   数研出版株式会社 数研出版編集部
科目の位置付けと関連科目科目位置付け:高校レベル程度の化学 関連科目:2年次の化学II
科目の概要物質に対する科学的な見方,考え方や基本的な概念や原理・法則を理解させる。授業と平行して実験を取り入れ,知識の確認をさせる。
授業方針本科目では教科書に従い講義を中心に進める。
前期:化学と人間生活,物質の構成,物質の構成粒子,粒子の結合,物質量と化学反応式
後期:酸と塩基の反応,実験器具の使い方・中和滴定の実験,酸化還元反応

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

1. ガイダンス
1
2. 化学と人間生活
2
代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用などとのかかわりについて理解する。洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて理解する。
3. 物質の構成
10
物質が原子からできていることが説明できる。単体と化合物の意味と具体例が説明できる。同素体がどのようなものか説明できる。純物質と混合物の区別ができる。混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。物質を構成する分子・原子が常に運動していることが理解できる。水の状態変化が理解できる。物質の三態とその状態変化を説明できる。
4. 物質の構成粒子
10
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。同位体について説明できる。放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。価電子について説明できる。原子のイオン化について説明できる。代表的なイオンを化学式で表すことができる。
5. 粒子の結合
10
イオン式とイオンの名称を説明できる。イオン結合について説明できる。イオン結合性物質の性質が説明できる。イオン性結晶がどのようなものか理解できる。共有結合がどのようなものか説明できる。構造式や電子式により分子を書き表すことができる。自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。金属の性質が説明できる。
6. 物質量と化学反応式
12
原子の相対質量が理解できる。天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを理解できる。アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。分子量・式量がどのような意味をもつか理解できる。気体の体積と物質量の関係を理解している。化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。化学反応を用いて化学量論的な計算をすることができる。電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。
7. 酸と塩基の反応
15
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)が説明できる。酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。電離度から酸・塩基の強弱が説明できる。pHが説明でき、pHから水素イオン濃度が計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。
8. 実験器具の使い方・中和滴定の実験
15
実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応できる。測定と測定値の取り扱いができる。有効数字の概念・測定器具の精度が理解できる。レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。ガラス器具の取り扱いができる。基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。試薬の調整ができる。代表的な気体の発生の実験ができる。代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。中和滴定の実験ができる。
9. 酸化還元反応
15
酸化還元反応について説明できる。イオン化傾向について説明できる。金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。酸化還元反応の利用の具体例を説明できる。
評価方法及び総合評価前期中間・前期期末・後期中間・後期期末の4回の試験の平均点が60点以上を合格とする。ただし,課題・実験レポート未提出者は各試験の点数から10点減点して計算を行う。
学習方法授業で使用する図録や問題集,実験プリントを上手に活用して考え,吸収した知識が確実に自分のものとなるように,より深い理解をめざして取り組みましょう。Webclassに過去問および問題集の解説を掲載しているので,進んで自学自習に利用しましょう。
学生へのメッセージ教科書で得た知識を実際の観察や実験を通して確認するとともに,化学現象の根底にある原理や法則を理解し,化学結合やエネルギーの概念で現象を化学的に説明できるようにしましょう。
学修単位への対応 
本校教育目標との対応
(3)
JABEE学習教育目標との対応
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