2013年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードTE412
科目名画像処理工学(Image Processing Engineering) 単位数2単位
対象学科情報通信エレクトロニクス工学科対象学年4開講期間通年
科目区分専門応用科目必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義授業時間数60実時間数50
教員名(所属)
本木 実(情報通信エレクトロニクス工学科)教員室
1号棟4階
使用教科書
酒井幸市,ディジタル画像処理の基礎と応用,CQ出版社
参考書
ディジタル画像処理委員会,ディジタル画像処理,CG-ARTS協会
科目の位置付けと関連科目本科目は,情報通信エレクトロニクス工学科の情報通信系専門科目にあり,3年次の「応用プログラミング」からつながり,5年次の「メディア工学」へとつながる.
資格試験「CG検定」と関連する科目である.
科目の概要マルチメディアコンテンツやWebサイトなどで広く利用されている画像処理技術について解説する.まず,基礎知識として,画像の数値表現(ヒストグラム,3原色合成,HSB値による表現)を理解する.次に,画像の情報化手法として2値化処理について説明し,各種フィルタの概念と処理手法を理解するとともに,ソフトウエアによるコーディング手法を習得する.また,パターン認識の原理について述べ,フーリエ変換を用いた線図化処理手法を身につける.
授業方針講義と演習を組み合わせて行う.講義により画像処理の諸概念を理解する.演習によりそれらの諸概念を実現するため,Visual C#によるコード記述により理解を深める.また,コード記述によって諸概念の実現法も学ぶ.

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

ディジタル画像処理の基礎
6
ディジタル画像処理の基礎として,標本化,エイリアシング,量子化,画像処理の形態,濃度反転,階調数変換,解像度変換,サイズ変換について理解し,説明できる.
濃度変換
8
ヒストグラム,線形な濃度変換,非線形な濃度変換,画質改善,ヒストグラム平坦化について理解し,説明できる.
空間フィルタ
8
空間フィルタの原理,平滑化フィルタ,量子化,微分フィルタについて理解し,説明できる.
2値化画像
8
2値化処理,膨張と収縮,細線化,境界線追跡,ハフ変換,最小2乗法,ラべリング,ラスタベクトル変換について理解し,説明できる.
パターン認識
8
マッチングの原理,特徴ベクトルの選択,テンプレートマッチング,DPマッチング,オンライン数字認識について理解し,説明できる.
カラー画像処理
6
3原色,色空間,色の3属性,カラー画像のヒストグラム,カラー画像の濃度変換,カラー画像の閾値処理,画像切り出し,画像合成,画質変換について理解し,説明できる.
フーリエ変換による線図形処理
6
1次元フーリエ変換,DFT,FFT,フーリエ記述子について理解し,説明できる.
ニューラルネットワーク
4
ニューロンモデル,学習則,パーセプトロン,誤差逆伝搬法,オフライン数字認識,顔画像認識について解し,説明できる.
自由課題
6
自由課題について調査,学習したことを,説明できる.
評価方法及び総合評価定期試験と平常点(講義中の課題,レポート)で評価する.
定期試験(70%),平常点(30%)を総合して目標達成とする.
学習方法講義,演習,レポートを通じ理解を深める.
教科書について講義により,理解を深める.また,演習により,実際にC#によるプロジェクトを作成・実行することによって,実装技法も学ぶ.

学生へのメッセージ本科目は,幅広い画像処理分野の基礎と一部の応用とを学びます.
各自,興味と問題意識を持った自主的な取り組みにより,理解と創造性が培われます.
質問は,講義中はもちろん,教員室,電子メールなどでも受け付けます.
学修単位への対応20時間相当のレポートを課す.
本校教育目標との対応
(3)
JABEE学習教育目標との対応
B-2