科目コード | C502 | ||||
科目名 | 電子制御回路学(Electronic Control Circuits) | 単位数 | 1単位 | ||
対象学科 | 全学科 | 対象学年 | 5年 | 開講期間 | 前期 |
科目区分 | 専門応用科目 | 必修・選択 | 選択 | 履修/学修 | 学修 |
授業形式 | 講義 | 規定授業時数 | 30 | 実時間数 | 25 |
教員名(所属) | 博多哲也(制御情報システム工学科) | 教員室 | 博多教員室(5号棟4階) | ||
使用教科書 | 自作プリント使用 | ||||
参考書 | 清水賢資、鴻田五郎「パルス回路の考え方」オーム社 堀田厚生「半導体の基礎理論」技術評論社 | ||||
科目の位置付けと関連科目 | 本科目と関連する科目は、3年次、4年次の「電子回路学」である。 後期に開講する「ディジタルIC回路」にて、各種ICを用いたディジタル回路へと発展して行くものである。 | ||||
科目の概要 | 電子制御工学科において基本的に必要とされる、計算機構成要素としてのディジタル電子回路技術、および機械をディジタル制御するに必要な電子制御回路技術について述べる。すなわち、離散的なディジタル量の連続的な時間変化であるパルス信号の過渡変化を含めた各種パルス回路の動作機構、特性、働きなどを説明し、信号発生、信号処理などの各種の応用電子制御回路について述べる。 | ||||
授業方針 | 1. バイポーラトランジスタやMOSトランジスタのパルススイッチ動作を理解できる。 2. 回路の過渡解析に必要なラプラス変換など数学知識を活用し,各種パルス回路にこれを適用して回路常数などの設計値を求めることができる。 3. バイポーラトランジスタスイッチやMOSトランジスタスイッチを含む各種パルス回路などの基本動作機構を確実に理解し、電子制御回路の実設計、製作に必要な実用技法を修得している |
授業項目 | 時間 | 達成目標(習得すべき内容) |
1. ガイダンス、パルス波とは | パルス波の定義が説明でき、パルス波が基本波と高調波成分の集まりであることを理解し、フーリエ級数に展開できる。 | |
2.コンデンサ、ダイオードのステップ電圧応答 | コンデンサやダイオードのパルス回路における影響が説明でき、方形パルス応答について説明できる。 | |
3.バイポーラトランジスタの飽和スイッチ動作 | トランジスタスイッチの飽和動作の飽和動作条件、低出力抵抗、蓄積効果、方形パルス応答特性などについて説明できる。 | |
4.MOSトランジスタのスイッチ動作 | MOSトランジスタの導通抵抗、入出力容量を理解しスイッチ動作による方形パルス入出力応答特性について説明できる。 | |
5.高域通過形RC回路の方形パルス応答 | 直流分が除去される動作を理解し、出力過渡波形を、微分方程式をラプラス変換することで解析できる。 | |
6.低域通過形RC回路の方形パルス応答 | 時定数で出力波形が変化することを理解し応答特性を数式処理で解析できる。 | |
7.RL回路、RLC回路の方形パルス応答 | 指数関数変化や減衰振動する出力応答波形を数式処理で解析できる。 | |
8.ダイオードとRC回路のパルス応答 | 入出力波形は変わらず、直流レベルが推移する出力応答波形式が導出できる。 | |
9.トランジスタマルチバイブレータ回路 | 3種類のマルチバイブレータの回路構造,段間の結合方式の違い,バイアスの違い,動作,特徴などを説明できる。 |
評価方法及び総合評価 | 【評価方法】 授業項目1〜5:中間試験や各項目講義のまとめに行う小テストなどの筆記試験、課題演習レポート内容で評価する。 授業項目6〜9:期末試験や各項目講義のまとめに行う小テストなどの筆記試験、課題演習レポート内容、およびノートの記入状況もなどで評価するが、授業科目の始まりからの総合成績を提示する。 【総合評価】 中間・定期試験(70%)、自学学習用の電子制御回路演習レポート・小テスト・ノートの提出物(30%)を総合し,電子制御技術者として基本的なバイポーラトランジスタスイッチ、MOSトランジスタスイッチ動作、ダイオード・トランジスタを使用したパルス回路の理解と解析,設計が行える能力の程度を評価し、総合の60%以上で目標達成とする。演習レポートの提出期限は課題提示の際に示し、期限後に提出されたレポートの評価点は0点とする。 |
学習方法 | 本科目は、3年次、4年次の「電子回路学」における電子素子技術、アナログ回路技術を踏まえた後に、ディジタル信号に対して、アナログ的な過渡変化までを考慮したパルス波の信号発生と信号処理、およびその応用を取り扱う。後期に開講するディジタルIC回路にて、各種ICを用いたディジタル回路へと発展して行くものである。 |
学生へのメッセージ | |
学修単位への対応 | 本科目は50分の授業に対して,放課後・家庭で40分程度の自学学習が課せられる。自学学習支援のために,授業時間ごとに授業で教える内容の演習課題を出題し、課題レポートの提出期限は原則として翌週の授業時間までとする。また、授業中に演習課題を説明し、一部は取り組むものとする。 |
本校教育目標との対応 | JABEE学習教育目標との対応 |