2013年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードAN127
科目名数理・OR工学(Mathematical Semantics and OR Technologies) 単位数2単位
対象学科電子情報システム工学専攻対象学年1年開講期間後期
科目区分情報制御系必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義授業時間数30実時間数25
教員名(所属)
神田 一伸(人間情報システム工学科)教員室
3号棟2階
使用教科書
数理計画 森本義広著 日本理工出版会 他にプリント配布
参考書
 ・OR入門 福田吾郎著 多賀出版 ・木下栄蔵 入門AHP 日科技連
科目の位置付けと関連科目 
科目の概要ORを(理論と算法の)数学的な側面から捉えて、線形計画法と階層化意思決定法(AHP)について述べる。高度情報化社会をむかえて、ORは意思決定の基礎として重要性がますます増加しつつある。

講義の中に、本科目と密接な関わりのある産業システムや公共システムなどの現実的な問題も取り入れて理解を深めさせる。授業は全てゼミナール形式で行う。

授業方針ORとAHPの手法を用いて関連する問題へ応用する方法を習得する。



・パワー法による最大固有値と主固有ベクトルの計算ができる。

・AHPによる代替案の優劣評価ができる。

・シンプレックス法により最適化問題が解ける。

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

1.ガイダンス
1
・授業の概要について説明する。
2.生産計画問題・栄養問題
2
・生産計画問題・栄養問題、輸送計画問題が説明でき解ける。
3.シンプレックス法
2
・シンプレックス法が説明でき、それを用いて問題を最適化できる。
4.改訂シンプレックス法
2
・改訂シンプレックス法が説明できる
5.双対問題
2
・双対問題の説明ができる
6.双対シンプレックス法
2
・双対問題を双対シンプレックス法で解くことができる
7.感度分析
3
・感度分析について説明できる。
8.階層化意思決定法
3
・階層化意思決定法(AHP)について説明できる。
9.固有値によるウェイトの求め方
2
・固有値問題を理解し、最大固有値や固有ベクトルを求めることができる。



10.AHPの数学的背景
3
・AHPの手続きを用いて計算するためのベクトルの説明ができる。
11.多階層問題
3
・AHPの多階層問題を解くことができる。
12.AHPにおける使い方の検討
3
・整合性の尺度について理解し、固有値問題を近似でとくことができる。



13.代替案の選考順序に関する検討
2
・代替案の検討について説明ができる。
評価方法及び総合評価【評価方法】

定期試験・ゼミナール・演習課題を行ったレポートで評価する。



【総合評価】

ゼミナールの点数を7割、定期試験の点数を2割、演習及び演習課題を行ったレポート点を1割の比率で評価する。ゼミナールで発表しない場合、その項目は0点とする。6割以上の得点で目標を達成したとする。

学習方法線形計画問題の解法はアメリカのGeorge B.Dantzigが発表したシンプレックス法が主流となっている。身近な例を通してその理論と算法を習得する。またAHPは最近10年間に各国に広がり、我が国でも企業その他で盛んに利用され始めた。この理論は、代替案をある評価基準で1対比較することによってできることに基づいている。身近な例を通して、その理論と算法を習得する。
学生へのメッセージ 
学修単位への対応30時間相当の学習時間を、輪講のテーマにそった発表するための資料作成とレポート課題の作成に対して課す。
本校教育目標との対応
 
JABEE学習教育目標との対応
B-2(○)