科目コード | AN112 | ||||
科目名 | 応用物理科学(Applied Physical Science) | 単位数 | 2単位 | ||
対象学科 | 電子情報システム工学専攻 | 対象学年 | 1年 | 開講期間 | 後期 |
科目区分 | 専門基礎 | 必修・選択 | 選択 | 履修/学修 | 学修 |
授業形式 | 講義 | 授業時間数 | 30 | 実時間数 | 25 |
教員名(所属) | 下田 道成(情報通信エレクトロニクス工学科) | 教員室 | 1号棟4階 | ||
使用教科書 | 岡崎 誠 著 「べんりな変分原理」物理数学 One Point 4, 共立出版 | ||||
参考書 | 篠崎 寿夫,松森 徳衛,吉田 正廣 共著「現代工学のための変分学入門」現代工学社 及川 正行 著 「工学系の数学,8(偏微分方程式,変分法)」サイエンス社 | ||||
科目の位置付けと関連科目 | 本教科で学ぶ変分原理は理工系学部の力学、電磁気学、光学、量子力学などの科目にでてくる頻度が高い。 | ||||
科目の概要 | 物理学で基本となるエネルギー保存則や最小作用の原理などは技術の基礎として必要なことである.授業では,広く物理現象を表現するエネルギー保存則の変分原理であるハミルトン原理および物理現象に関するエネルギー最小やエントロピー最大の変分原理に基づく変分法を講義する. | ||||
授業方針 | 1. 基本的な汎関数に停留値を与える停留関数が満足しなければならない必要条件を求められ,基本的なオイラーの微分方程式を解くことができる. 2. 変分法とマトリクスの固有値問題や微分方程式の境界値問題との関係が説明できる. 3. 変分法を用いて,ニュートンの運動方程式やローレンツ力などの物理や工学に現れる方程式を導くことができる. |
授業項目 | 時間 | 達成目標(習得すべき内容) |
1.変分学について | 最大面積問題や最速降下問題などを例として,汎関数について説明できる。 | |
2.関数の極大,極小 | 数学の解析学で学ぶ極大極小・最大最小について復習し,簡単な例題が解ける。 | |
3.変分法とオイラーの方程式 | オイラーの方程式の導出ができ,その方程式の解法が説明できる。 | |
4.複雑な汎関数のオイラーの方程式 | 高階導関数,2個の独立変数,2個の変関数を含む汎関数に対するオイラーの方程式を参考書に基づき導出することができる。 | |
5.横断条件 | 変関数の端点が固定されない横断条件を持つ場合に,停留関数が満足すべき必要条件が説明できる。 | |
6.条件付変分法 | 等周拘束条件や代数的拘束条件を伴う条件付変分の基本的問題を解くことができる。 | |
7.変分法と固有値問題 | 固有値問題と変分法との関係について例題を用いて説明することができる。 | |
8.微分方程式の固有値問題と変分法 | スツルム・リュービル系の境界値問題を記述することができる。 | |
9.変分法の応用 | 変分法を用いて,ニュートンの運動方程式,ローレンツの力,波動方程式,マクスウェルの方程式などを導くことができる。 | |
10.直接法 | 変分問題を直接解くことを考え,リッツの直接法により例題を解くことができる。 |
評価方法及び総合評価 | 【評価方法】 定期試験、平常テスト、レポートで評価する。 【総合評価】 定期試験等筆記試験(60%)、平常テスト評価(25%)、演習レポート評価(15%)を総合し、60%以上の得点率で合格とする。平常テストを受験しなかった場合は定期試験に準じて追テストを行い評価する。演習レポートの提出期限は課題提示と同時に示し、期限に遅れて提出されたレポートの評価点は、遅延に応じて減点とする。 |
学習方法 | 授業項目の自学学習のためにレポート課題および演習問題を提供する。レポート課題は提出期限を提示して評価する。演習問題に関しては評価に加味しないが、実力養成のためであるので、家庭学習の際に役立てて貰いたい。 |
学生へのメッセージ | 質問等は空き時間などに随時受け付けるほか、E-mailの利用も歓迎する。 |
学修単位への対応 | 学修科目とは自学学習を含む科目を意味する。 |
本校教育目標との対応 | JABEE学習教育目標との対応 |