科目コード | T503 | ||||
科目名 | 信号処理(signal Processing) | 単位数 | 2単位 | ||
対象学科 | 情報通信工学科 | 対象学年 | 5年 | 開講期間 | 通年 |
科目区分 | 必修・選択 | 必修 | 履修/学修 | 学修 | |
授業形式 | 講義 | 授業時間数 | 60 | 実時間数 | 50 |
教員名(所属) | 石橋 孝昭(情報通信工学科) | 教員室 | 1号棟3階 | ||
使用教科書 | 萩原将文“ディジタル信号処理”森北出版 | ||||
参考書 | 三谷政昭“やり直しのための信号数学”CQ出版社 | ||||
科目の位置付けと関連科目 | 本科目は信号の周波数解析や電気回路の過渡現象解析などと関連している.実験や卒研とも関連がある. | ||||
科目の概要 | 自然界のアナログ情報を計算機で処理するために必要なディジタル信号処理の取扱法についてコンピュータ処理技術とともに解説する.はじめに,アナログ信号からディジタル信号に変換するときの注意点を述べ,離散フーリエ変換の応用としてFFTやZ変換などコンピュータを用いたディジタル処理法など演習を交えて学習し,その数学的意味,物理的意味を講義する.また入出力信号を解析する伝達関数について述べ,音声処理や画像処理の設計技術について理解させる. | ||||
授業方針 | 1.信号処理解析法の目的と手法の考え方を理解し,離散化データとして処理するディジタル信号をコンピュータ上で取り扱うことができる. 2.伝達関数や畳み込みの概念,ディジタル信号処理の基本設計技術を身につけ,基本的な処理演算ができる. 3.コンピュータプログラミング演習によって,音響信号処理,画像処理などのディジタル信号の基本処理演算をソフトウェア上で解析できる. |
授業項目 | 時間 | 達成目標(習得すべき内容) |
1.信号処理の概念と正規直交基底 | 各種信号の表現方法を理解し,信号処理の概念を身に付ける.正規直交基底を理解し,関数の直交性を理解する.信号処理で用いられることの多い相互相関や自己相関を用いて信号解析できる. | |
2.フーリエ級数展開とフーリエ変換 | 時間領域と周波数領域の関係を理解できる.アナログ信号の周波数領域での表現としてフーリエ級数展開の表現ができる.複素フーリエ級数展開とフーリエ変換の物理的概念を理解し,それらの諸性質を説明できる. | |
3.離散フーリエ変換と窓関数 | 離散信号のインパルス系列による表現法が分かり,離散フーリエ変換の周波数表現を理解でき,その諸性質を説明できる.離散誤差を軽減するための窓関数の種類と必要な理由を説明することができる. | |
4.高速フーリエ変換とディジタルフィルタ設計 | 高速フーリエ変換の演算原理を理解できる.ディジタルフィルタの基本設計の考え方について説明できる.また,音声処理や画像処理をソフトウェア上で実現できる. |
評価方法及び総合評価 | 評価の比率はおよそ定期試験60%,小テスト20%,レポート20%で総合して評価し,60%以上の得点率で目標達成とみなす.なお,レポートの提出期限は実施毎に定め,提出遅れは減点する.レポートが提出されなかった場合はレポートの評価を0点とする. |
学習方法 | 授業で扱う信号だけでなく,卒業研究などで用いるデータにも信号処理を施し、実データの扱い方を習得する. |
学生へのメッセージ | 本授業内容はディジタル技術者・情報処理技術者の多くの資格試験に関連する科目である.ディジタル信号処理を道具として十分使いこなせるように,コンピュータを利用した実習も実施する.四半期分の授業項目に関する自学学習用課題は放課後や家庭で行い,各定期試験前にそのレポートを提出するものとする.質問は授業中や授業の直後は勿論,いつでも受け付けるので,休み時間や放課後に直接教員室に来て気軽に質問して下さい. |
学修単位への対応 | 本科目は50分の授業に対して,放課後・家庭で40分程度の自学学習が課せられます. |
本校教育目標との対応 | JABEE学習教育目標との対応 |