2012年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードE405
科目名電子工学U(ElectronicsU) 単位数2単位
対象学科電子工学科対象学年4年開講期間通年
科目区分 必修・選択必修履修/学修学修
授業形式講義授業時間数50実時間数60
教員名(所属)
高倉 健一郎(電子工学科)教員室
1号棟4階
使用教科書
大山英典、葉山清輝「半導体デバイス工学」森北出版社
参考書
S.M.Sze「半導体デバイス」産業図書
科目の位置付けと関連科目本科目は、3年生の電子工学Iの履修を前提としている。電子回路学などの科目と密接な関係がある。
科目の概要電子工学の基礎として半導体デバイスの動作原理及びデバイス作製方法について教授する。前半はバイポーラトランジスタ、MOSFETなどの半導体デバイスの動作原理を説明する。また、それらを応用したデバイスの動作原理及び特徴を説明する。後半は、これら半導体を用いて利用されている集積回路について紹介する。
授業方針1. バイポーラトランジスタ、MOSFET及び接合型FETの動作原理(静特性)を理解する。特に、エネルギーバンド図を用いた定性的な動作説明ができるようになる。

2. 上記トランジスタを応用したデバイス(例えば、HBT、サイリスタ及びHEMT)の特徴を説明できる。

3. バイポーラ型及びMOS型トランジスタを用いた集積回路それぞれの例を挙げ、それらの特長を説明できる。また、集積回路設計の一連の流れ(回路設計、シミュレーション及びレイアウト技術)を説明できる。

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

1.ガイダンス
1
 
2.バイポーラデバイス
15
バイポーラトランジスタの動作原理についてバンド図を用いて説明できる。
電流増幅率を計算できる。
その他のバイポーラデバイス(HBT、サイリスタ)の動作を説明できる。
3.ユニポーラデバイス
28
MOS構造で蓄積、空乏及び反転状態についてバンド図を用いて説明できる。
MOSFETの構造及び動作原理のバイポーラデバイスとの違いを説明できる。
JFET、MESFET及びHEMTそれぞれの構造及び動作を説明できる。
4.集積回路
16
バイポーラ及びMOS型集積回路の特徴を説明し、用途を挙げられる。
回路設計、シミュレーション及びパターンレイアウトと集積回路設計の流れを理解する。
評価方法及び総合評価定期試験の評価を60%とし、電子工学に関するレポートの評価を40%として理解度を評価する。レポートは各定期試験前に課題を提示し、定期試験後に提出、評価を行う。総合評価で,60%以上の得点率により合格とみなす。
学習方法デバイスの動作原理を定性的に説明できるために、電子の取り扱い方を理解してほしい。また、定量解析には、科目の性質上、数学(微分、積分、微分方程式)の基礎を理解していることが求められるため、並行して学んでほしい。
学生へのメッセージ電子工学系科目の基礎となる半導体の動作原理を学ぶ科目です。基礎固めをしっかりと行ってください。 
学修単位への対応本科目は50分の授業に対して、放課後・家庭で40分程度の自学学習が課せられます。
本校教育目標との対応
 
JABEE学習教育目標との対応
D-1(◎)