2012年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードC513
科目名ロボット工学(Robotics) 単位数2単位
対象学科電子制御工学科対象学年5年開講期間通年
科目区分専門基礎科目必修・選択必修履修/学修学修
授業形式講義授業時間数60実時間数50
教員名(所属)
永田 正伸(電子制御工学科)教員室
5号棟4階
使用教科書
小川鑛一「基礎ロボット工学」東京電機大学出版局
参考書
Richard P.Paul「ロボット・マニピュレータ」コロナ社
米田完、坪内孝司、大隈久「はじめてのロボット創造設計」講談社サイエンティフィク
松日楽信人、大明準治「ロボットシステム入門」オーム社
科目の位置付けと関連科目本科目は、制御工学、メカトロニクス工学、5年次の電子制御工学実験との関連が深い。 
科目の概要 ロボット(マニピュレータ)を,作業目的に応じて駆動するために必要となる全体システムおよび数学的な解析方法,また制御手法について学ぶ.全体システムでは,センサー,アクチュエータ,メカニズム等の個々の装置とそれらのインターフェイスについて概説する.マニピュレータの数学的解析方法としては,関節座標系から基準座標系への順運動学および基準座標系から関節座標系への逆運動学,その微分関係,さらに,運動方程式について学習する.制御手法としては,PIDによる位置制御,計算トルク法による非線形補償,また,分解加速度制御,インピーダンス制御による力制御について学習する.
授業方針1.ロボットの構成要素を説明できる.
2.2次元平面での2自由度マニピュレータの幾何学関係を理解し,運動学方程式,逆運動学方程式を導出することができる.
3.ラグランジュの方程式を用いて,2次元平面での2自由度マニピュレータの運動方程式を導出することができる.
4.1自由度マニピュレータのPID位置制御による安定性を説明できる.
5.計算トルク制御法,分解加速度制御法,インピーダンス制御法について理解し,説明できる.
6.ロボットの動力学方程式を解くための数値解析手法の基礎を理解し、説明できる.

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

1.ガイダンス
1
 
2.ロボットの概要と要素
10
ロボットを,作業目的に応じて駆動するために必要となる要素を理解し、説明できる.
3.センサーと信号処理
4
ロボットに用いられるセンサーの種類と仕組みを理解し、説明できる.
4.ロボットの応用例
6
現在実際に用いられるロボットにどのようなものがあるかを説明できる.
5.マニピュレータの運動学
4
2次元平面での2自由度マニピュレータの幾何学関係を理解し,運動学方程式,逆運動学方程式を導出することができる.
6.微分関係
8
2次元平面での2自由度マニピュレータでの関節座標と基準座標の微分関係を理解し、説明できる.
7.マニピュレータの動力学
10
ラグランジュの方程式を用いて,2次元平面での2自由度マニピュレータの運動方程式を導出することができる.
8.マニピュレータの制御
10
計算トルク制御法,分解加速度制御法,インピーダンス制御法について理解し,説明できる.
9.数値解析
7
オイラー法、ルンゲ・クッタ法等による微分方程式の数値解法を理解し,簡単なC言語による数値演算プログラムを作成できる.
評価方法及び総合評価【評価方法】
授業項目2〜8:定期試験、小テストまたはレポートで評価する.
授業項目9:レポートで評価する.
【総合評価】
授業項目2〜8については、定期試験等筆記試験(70%)、演習レポート評価または小テスト評価および自学学習レポート(30%)を総合し、総合評価60%以上の得点率で目標達成とみなす.授業項目9.は合否で達成度を判定する。最終的に、授業項目1〜8と授業項目9.の両方を達成して合格とし、評価は、授業項目1〜8の得点とする。
演習レポートの提出期限は課題提示と同時に示し、期限に遅れて提出されたレポートの評価点は0点とする。
自学学習レポートについては、上記演習レポート等評価30%のうち、5%の評価として授業項目1〜8の総合評価に算入する。
学習方法 
学生へのメッセージ 
学修単位への対応本科目は50分の授業に対して,放課後・家庭で40分程度の自学学習が課せられます。
自学学習は、授業内・HP等での指示に基づいてレポート用紙に実施し、前・後期末に指示に従って提出すること。
本校教育目標との対応
 
JABEE学習教育目標との対応
D-1(◎)