2011年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードC505
科目名ディジタルIC回路(Digital IC Circuits) 単位数1単位
対象学科全学科対象学年5年開講期間後期
科目区分専門応用科目必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義授業時間数30実時間数25
教員名(所属)
西村勇也(制御情報システム工学科)教員室
西村教員室(5号棟5階)
使用教科書
自作プリントを配布
参考書
湯山俊夫「ディジタル回路の設計入門」CQ出版社 
科目の位置付けと関連科目5年次前期「電子制御回路学」と関連する。
科目の概要ディジタルIC回路はコンピュータの基本構成要素であり、また様々なアナログ信号のディジタル処理・変換のための電子制御回路に用いられている。電子制御技術において基本的に必要とされるcMOS論理素子やオペアンプICを利用した各種パルス回路の動作機構、入出力特性、応用知識等を理解し、具体的なディジタルIC回路の設計、製作に必要な実用技術について述べる。
授業方針1. 電子制御技術者として、CMOS論理ICやオペアンプICを用いた各種ディジタル回路の電子的な回路動作を解析することができて、応用回路の設計・製作ができる。

2. 各種ディジタル回路の解析に必要なラプラス変換なども数学知識を活用し、ディジタルIC回路にこれを適用し、設計値を求めることができる。

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

1. ガイダンス、

TTL-NAND論理IC

2
マルチエミッタ構造のTTL-NAND ICの回路構造や特徴、動作過程を説明できる。
2.CMOSインバータ
2
集積回路構造、相互特性、出力特性を示し省電力素子であることを説明できる。
3.論理素子のCMOS構成法
4
NAND、NORなど基本論理回路をcMOS論理ICにて実現できる。実際のcMOS論理ICの動作、特徴を理解し、使用できる。
4.遅延回路と単安定マルチバイブレータ回路
4
タイミング信号を作る遅延回路とパルス幅を変化できるマルチバイブレータ回路動作を説明できる。
5.CMOS素子を用いたシュミットトリガ回路
2
シュミットトリガ回路を理解し,連続的な入力信号値で二つの安定状態に転移する回路動作を説明できる。
6.方形パルス発振のクロック回路
4
パルス発振器の回路構造、動作機構を理解し、各部電圧過渡波形の導出できる。
7.オペアンプICを利用したコンパレータ
2
二つの電圧を比較する電圧コンパレータ、ヒステリシス付コンパレータの動作が説明できる。
8.オペアンプICを利用した パルス発振回路
2
回路構造、動作機構について学び各部電圧過渡波形式、発振周期を導出できる。
9.オペアンプICを利用した 関数発生回路
4
アナログ動作の積分回路部、ディジタル動作の閾値回路部の理論解析を行い各部電圧過渡波形式、発振周期を導出できる。
10.オペアンプICを利用した階段波発生回路
4
回路構造、動作機構について学び、出力波形式を導出できる。さらに、オペアンプを用いて段差を均一化する階段波電圧発生回路が設計できる。
評価方法及び総合評価【評価方法】

授業項目1〜5:中間試験や各項目講義のまとめに行う小テストなどの筆記試験、課題演習レポート内容で評価する。

授業項目6〜10:期末試験や各項目講義のまとめに行う小テストなどの筆記試験、課題演習レポート内容、およびノートの記入状況もなどで評価するが、授業科目の始まりからの総合成績を提示する。

【総合評価】

間・定期試験(70%)、自学学習用の電子制御回路演習レポート・小テスト・ノートの提出物(30%)を総合し,マイクロコンピュータインタフェース回路設計技術者として基本的なオペアンプ IC回路、cMOS基本論理 IC回路などを使用した各種パルス回路の理解と解析,設計が行える能力の程度を総合評価し60%以上を目標達成とする。演習レポートの提出期限は課題提示の際に示し、期限後に提出されたレポートの評価点は0点とする。
学習方法5年次前期の「電子制御回路学」におけるパルス信号に対する過渡変化までを考慮した過渡解析とパルス波の信号発生と信号処理のための応用技術を習得した後に、本科目では、各種ICを用いたディジタル制御の基礎技術を学ぶもので前期に開講する電子制御回路と対として選択することが望ましい。
学生へのメッセージ  
学修単位への対応本科目は50分の授業に対して,放課後・家庭で40分程度の自学学習が課せられる。自学学習支援のために,授業時間ごとに授業で教える内容の演習課題を出題し、課題レポートの提出期限は原則として翌週の授業時間までとする。また、授業中に演習課題を説明し、一部は取り組むものとする。
本校教育目標との対応
 
JABEE学習教育目標との対応
C-2