2012年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードC410
科目名工業力学(Industrial Mechanics) 単位数2単位
対象学科電子制御工学科対象学年4年開講期間通年
科目区分専門基礎科目必修・選択必修履修/学修学修
授業形式講義授業時間数60実時間数50
教員名(所属)
永田 正伸(電子制御工学科)教員室
5号棟4階
使用教科書
・江間健司著、基礎物理学過程「力学」
・小寺忠,新谷真功著,「わかりやすい機械力学」,森北出版

参考書
・杉本隆尚著,「機械力学演習」,学献社

・原島鮮著,「力学」,裳華房

科目の位置付けと関連科目本科目は、制御工学、ロボット工学において、制御対象の伝達関数やロボットマニピュレータの運動方程式の導出の基礎となる。 
科目の概要 機械装置を設計,制御するためには,機械装置の振舞いについての基本的な知識が必要になる.本講義では,これらに必要となる力学の基礎および機械力学について学ぶ.力学では,まず位置,速度,加速度の概念を理解し,質点系および剛体の回転を含む運動について学ぶ.また,機械力学では,1自由度および2自由度マス・ダンパ・バネ系の自由振動・強制振動について学ぶ.
授業方針1.位置,速度,加速度の概念を理解し、説明できる.
2.1次元,2次元における運動量,角運動量およびそれらの保存則の概念を理解し,説明できる.
3.質点系,剛体の運動を理解し,記述できる.
4.慣性系に対して運動する座標系の運動を理解し,その座標系に生じる力を説明できる.
5.1自由度系の振動の方程式を解き,特性解の性質による振動の変化を説明することができる.
6.2自由度系の振動の方程式を解くことができる.また,動吸振器の原理を理解し,説明することができる.

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

1.運動の記述と運動の3法則
4
運動の表現に必要な位置・速度・加速度,および運動の基本である3法則について理解し、説明できる.
2.質点の運動
6
1,2次元における運動および力学的エネルギー保存則について説明できる.
3.中心力による運動
8
角運動量,中心力と角運動量の関係について説明できる,中心力と角運動量の関係から角運動量保存則を導出できる.
4.質点系および剛体の運動
8
質点系・剛体の運動の記述方法を理解し、説明できる.固定軸周りの回転運動について説明できる.基本的な剛体の慣性モーメントを計算できる.
5.相対運動
4
慣性系に対して運動する座標系に生じる力を理解し、説明できる.遠心力およびコリオリ力について説明できる.
6.1自由系の自由振動
6
1自由度マス・バネ・ダンパ系の運動方程式を導出し,解の性質による振動の状態を説明できる.
7.1自由度系の強制振動
10
1自由度マス・バネ・ダンパ系の調和外力による強制振動の方程式を導出し,共振現象を説明できる.
8.2自由度系の自由振動
10
2自由度振動系の運動方程式を導出し,固有振動を求めることができる.
9.2自由度系の強制振動
4
2自由度振動系の調和外力による運動方程式を導出し,動吸振器の原理を理解し、説明できる.
評価方法及び総合評価定期試験等筆記試験(70%),演習レポート評価または小テスト評価および自学学習レポート(30%)を総合し,位置,速度,加速度の概念、質点系および剛体の回転を含む運動、相対運動、また,1自由度および2自由度マス・ダンパ・バネ系の自由振動・強制振動についての理解を評価する.総合評価60%以上の得点率で目標達成とみなす.演習レポートの提出期限は課題提示と同時に示し,期限に遅れて提出されたレポートの評価点は0点とする.
 自学学習については、授業内、HP等での指示に基づくレポートを期末に提出し、上記演習レポート評価または小テスト評価30%のうち、5%の評価として総合評価に算入する。
学習方法 
学生へのメッセージ 
学修単位への対応本科目は50分の授業に対して,放課後・家庭で40分程度の自学学習が課せられます。
自学学習は、授業内・HP等での指示に基づいてレポート用紙に実施し、前・後期末に指示に従って提出すること。
本校教育目標との対応
 
JABEE学習教育目標との対応
D-1