2012年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードC403
科目名計算機工学(Computer Engineering) 単位数2単位
対象学科電子制御工学科対象学年4年開講期間通年
科目区分専門基礎科目必修・選択必修履修/学修学修
授業形式講義授業時間数60実時間数50
教員名(所属)
遠藤 厚志
(電子制御工学科)
教員室
5号棟
使用教科書
白土義男「H8ビギナーズガイド」東京電機大学出版局,自作プリント
参考書
http://www.renesas.com/jpn/products/mpumcu/16bit/h8300h/index.html資料

横山 直隆著「C言語による H8マイコンプログラミング入門」技術評論社 ほか多数

 
科目の位置付けと関連科目 
科目の概要3学年で学習したRenesas Technology製組込み型マイクロプロセッサH8/300HシリーズH8/3664Fのアセンブリ言語やC言語による具体的な機器制御プログラムの作成法とインタフェース回路の設計法について学ぶ。具体的には内蔵の各インタフェース回路を利用したI/O回路の設計法とそれをコントロールするプログラムの作成法について学習する。なお,実験項目にもこの一部分を取り上げる。

回路構成などのハードウェア解説は、これまでの学習の復習を含むことがある。

授業方針メカトロニクス技術者として必要なマイクロコンピュータを利用した機器制御のためのインタフェース回路設計とそれをコントロールするアセンブリ言語やC言語によるプログラム作成が独力で可能になることを目標とする。

このため具体的な機器(例えばモータドライブやヒータ制御)を課題として提案するので,そのハードウェア設計とソフトウェア設計を通してデザイン能力を育成する。

授業項目

時間

達成目標(習得すべき内容)

1.マイクロコントローラの歴史とH8シリーズの概要復習解説
2
組込み形マイクロコンピュータの位置づけと現用されている種類が分かる。H8シリーズの概要を理解できる。
2.H8命令とその動作
8
各種命令の動作を理解し,解説できる。特にスタックポインタやサブルーチンプログラムを理解し解説できる。
3.例外処理,ベクタリング,割り込み動作
5
ベクタリング,割り込み等の動作が理解し,説明できる。
4.ベクタ・テーブルの移動配置と割り込み処理プログラム
5
ベクタ・テーブルのメモリ内への再配置について理解する。割り込み処理プログラムが作成できる。
5.並列入出力
6
パラレルポートの使い方を理解し,入出力プログラムが作成できる
6.シリアル入出力
4
シリアルポートを利用した通信方式を理解し,プログラムが作成できる
7.タイマーユニット
6
ITUの動作を理解し,タイマー割り込みプログラムが作成できる
8.アナログ/ディジタル変換回路(A/Dコンバータ)
6
内蔵のA/Dコンバータの動作を理解し,プログラムが作成できる
9.ワッチドッグタイマーDMAC
3
H8に内蔵するその他の機能について利用方法を理解できる。
10.ステッピングモータの速度制御
5
パラレルポートとタイマーを利用したプログラムが作成できる
11.直流モータの制御
5
PWMによるモータ制御を理解して,そのプログラムが作成できる
12.交流の位相制御
5
タイマーやパラレルポートを利用して交流電圧の位相制御を理解し,照明量をコントロールできるプログラムが作成できる
評価方法及び総合評価定期試験(90%),復習の筆記試験やレポートなど提出物等(10%)を総合し,コンピュータを利用した機器制御技術者として,インタフェース回路設計とそれをコントロールするアセンブリ言語やC言語によるプログラム作成能力を評価する。回路の設計は多岐分野に渡る知識と技術,プログラミング能力もアセンブリ言語のみならずC言語と範囲が広いので,単一分野の目標が達成されていなくとも,総合的な評価が60%以上であれば目標達成とする。定期試験は範囲の相異により重みづけが異なることがある。
学習方法実践的な技術習得の為には自学自習,さらに自作することが早道である。多くのハードウェア・ソフトウェア作成経験が創造力を育成し,この科目をマスターすることになる。
学生へのメッセージ質問等は時間中のほか教員室,電子メール等でも受け付ける。
学修単位への対応本科目は50分の授業に対して、放課後・家庭で40分程度の自学学習が課せられます。
本校教育目標との対応
 
JABEE学習教育目標との対応
B-1(◎)