RISTシーズ・活動事例報告会で4名の教員が講演しました。(12/19)

2013.12.24

 12月19日、熊本高専の教員が持つ研究シーズと企業のニーズの出会いを目的に、熊本・八代両キャンパスより4名の教員がRISTシーズ・活動事例報告会にて講演を行いました(会場:メルパルク)。県内企業をはじめ、熊本県・熊本市の行政関係者の出席も多数あり、会場は埋め尽くされました。
 人間情報システム工学科の小山教授の開会の挨拶から始まり、講演間のティー・ブレイクでは、デモ実演、ポスター・モックアップ等の展示も行うユニークな発表会となりました。今後も、熊本高専の技術力を積極的にPRして参ります。

 

本校教員の発表内容

「換気性能を有する防音窓の開発」 制御情報システム工学科 西村勇也 准教授


 持続可能な生活空間の創造が求められている昨今、化石燃料に頼らない新しい防音窓として、換気性能を有する防音窓の開発を行った。防音窓の性能を左右する重要な”防音ユニット”は、膨脹型マフラーと同じインピーダンスミスマッチング効果を利用して外来騒音を低減する。換気と防音は相反するトレードオフの関係にあるため、この問題を解消するために、三次元の波動方程式により音波伝搬を理論的に解析する。

「統計処理ソフトウェアRを用いた医療データの分析」 人間情報システム工学科 山本直樹 准教授


 近年、ビッグデータ分析など多次元データの分析が注目され、盛んになされている。これまで、我々は、データマイニング手法として多次元配列データの分解法を利用した医療や成績データの分析を行っている。本発表では、我々が適用してきたデータ分析手法、統計ソフトRとそれを用いた医療データ分析の事例について紹介した。

「ホール素子を用いた多機能触覚センサ」 機械知能システム工学科 湯治準一郎 准教授


 ホール素子は、磁気センサとして幅広く用いられているが、材料や駆動方法で温度依存性が異なる特徴がある。このホール素子を単なる磁気センサとしてだけではなく、温度も同時に取り込むことで温度センサを別に用いなくても感圧感温機能が実現できる磁気式の多機能触覚センサを紹介した。

「環境汚染物質低減に向けた環境浄化機能材料の開発」 生物化学システム工学科 若杉玲子 講師


 各種製造現場や処理場で発生する廃ガス・廃液に対して行われている浄化技術(無害化処理や除去回収など)についていくつか紹介した。とくに水環境保全に向けた触媒技術について,現在取り組んでいる高機能性触媒なども例に材料開発の視点から,また全体のシステム効率を視野にプロセス開発の点から述べた。