2015年度シラバス(熊本高等専門学校 熊本キャンパス)
科目コードAN111
科目名離散数学(Discrete Mathematics) 単位数2単位
対象学科電子情報システム工学専攻対象学年1年開講期間後期
科目区分専門基礎必修・選択選択履修/学修学修
授業形式講義規定授業時数15  
教員名(所属)
縄田 俊則(人間情報システム工学科)教員室
3号棟2階
使用教科書
小倉久和、情報の基礎離散数学、近代科学社
参考書
町田、横森:計算機数学, 森北出版(より詳しい専門書)
科目の位置付けと
関連科目
本講義は電子・情報技術の基礎知識習得が目的である。関連科目には、応用数学などがある。
科目の概要情報工学で扱う分野の概念に科学的根拠を与えるのが理論計算機科学である。本講義では、理論計算機科学の基礎となる離散数学について、数多くの概念の中から重要度の高いものをいくつか取り上げ学習する。
授業方針1.集合論やグラフ理論の基本的な内容が理解できる。
2.担当範囲の資料収集法や発表法を習得する。
3.質疑応答の時間を設け、ディスカッション方法を習得する。

授業項目

時数

達成目標(習得すべき内容)

1. ガイダンス(Guidance)
1
本講義の目的、概要および評価方法を理解できる。
2. 集合と論理(Set and logic)
2
集合論的な考え方が理解できると共に、問題の基本的な記述法が理解できる。
3. 写像と関係(Mapping and relation)
2
集合から始まり基本的な写像(関数) の定義が理解できる。また、置換や互換の基本概念、関係の基本概念も理解できる。
4. 帰納法とアルゴリズム(Mathematical induction and algorithm)
3
簡単な例題を帰納法により証明ができる。また、再帰的定義の基本構造について理解できる。
5. グラフ理論入門(Introduction of discrete graph)
4
グラフの集合論的定義から始まり、隣接行列によるグラフの基本表現が理解できる。また、木の基本構造を理解できる。
6. 離散代数系(Algebraic system)
3
代数系の基本体系について理解できる。

ルーブリック

評価項目

理想的な到達レベルの目安

標準的な到達レベルの目安

未到達レベルの目安

集合と論理(Set and logic)
写像と関係(Mapping and relation)
・集合論的な考え方が理解できると共に、問題の記述法が理解できる。
・集合から始まり写像(関数) の定義が理解できる。また、置換や互換の概念、関係の概念も理解できる。
・集合論的な考え方が理解できると共に、問題の基本的な記述法が理解できる。
・集合から始まり基本的な写像(関数) の定義が理解できる。また、置換や互換の基本概念、関係の基本概念も理解できる。
・集合論的な考え方が理解できない。また、問題の基本的な記述法が理解できない。
・集合から始まり基本的な写像(関数) の定義が理解できない。また、置換や互換の基本概念、関係の基本概念も理解できない。
帰納法とアルゴリズム(Mathematical induction and algorithm)・例題を帰納法により証明ができる。また、再帰的定義の構造について理解できる。・簡単な例題を帰納法により証明ができる。また、再帰的定義の基本構造について理解できる。・簡単な例題を帰納法により証明できない。また、再帰的定義の基本構造について理解できない。
グラフ理論入門(Introduction of discrete graph)・グラフの集合論的定義から始まり、隣接行列によるグラフの表現が理解できる。また、木の構造を理解できる。・グラフの集合論的定義から始まり、隣接行列によるグラフの基本表現が理解できる。また、木の基本構造を理解できる。・グラフの集合論的定義から始まり、隣接行列によるグラフの基本表現が理解できない。また、木の基本構造を理解できない。
離散代数系(Algebraic system)・代数系の体系について理解できる。・代数系の基本体系について理解できる。・代数系の基本体系について理解できない。
評価方法及び
総合評価
【評価方法】発表点とレポートおよび中間試験と定期試験で評価する。【総合評価】発表点(30%) とレポート(20%) および中間試験と定期試験(50%) で評価する。なお、発表点とレポート点の評価方法は1回目のガイダンス時に周知する。また、レポート未提出の場合はレポート点を0 点とする。最終評価の得点率60%以上で目標達成と見なす。
学習方法発表とディスカッションにより、自発的な学習を目的とする。英語による発表を行った場合は、英語発表に対する追加点を加点する。自学学習は発表資料の作成、講義の復習および練習問題解答の時間に充てるものとする。
学生への
メッセージ
質問は随時受け付けるが、不在の場合にはE-mail にても受け付ける。学習方法にも挙げてある通り、英語による発表を行った場合は、英語発表に対する追加点を加点する。
学修単位への対応自学学習は発表資料の作成、講義の復習および練習問題解答に60時間相当の時間を充てるものとする。
本校教育目標との対応
 (2)
JABEE学習教育目標との対応
C-1(○)